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映画

予備知識なしで観た地上波初放送『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』~潜在意識と顕在意識が交差する物語性に注目~

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が全国公開されたのは2020年10月16日。コロナ禍の影響から世界中で消費が低迷するなか、今年5月10日、同映画の2020年興行収入が全世界1位に輝きました。その日は奇しくも劇中主要キャラクター煉獄杏寿郎(れんごくきょうじ…

戦争のリマインダー(2)~映画『ミッドウェイ』再び~

昨年9月に映画館に足を運んで以来、小一年、ご無沙汰です。未だにワクチン接種が済んでいないので、引き続き外出自粛モードで臨んでいるからです。その間、amazon prime videoやwowowオンデマンドの視聴機会が増えたので、不満が昂じているわけではありませ…

映画『マーシャル・ロー』(原題:The Siege)が予知した9.11同時多発テロ

最近、1998年に米国で制作・公開された『マーシャル・ロー』を観て、思わず唸ってしまいました。というのは、映画公開から3年後の9月11日に起きた米国同時多発テロをまるで予知したかのような内容だったからです。莫大な予算を使って世界中に諜報網を張り巡…

映画『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』(2019年)で知るホロドモール

時代背景を知ってから観るとこの映画をより深く理解できると思います。本作は、実在したイギリス人ジャーナリストによるスターリン治世下のソビエト連邦をめぐる決死の取材を描いたものです。冒頭、ウエールズ出身の若きジャーナリスト主人公ガレス・ジョー…

映画『ホテル・ムンバイ』のエンドロールに感涙

2008年11月26日夜、インド最大の都市ムンバイ(旧英語名称:ボンベイ)で同時多発テロが発生し、鉄道駅、病院、レストラン、ホテル等がパキスタン系テロリスト集団に襲撃されました。犯人グループの正体は今も不明のままです。映画『ホテル・ムンバイ』(2018年…

マンガの聖地<豊島区立トキワ荘マンガミュージアム>を訪ねて

昨年7月7日、漫画家の梁山泊といわれたトキワ荘が復元され<豊島区立トキワ荘マンガミュージアム>(豊島区南長崎3-9-22)として甦りました。去年は結局行けずじまい。最近、ようやく現地を訪れる機会がありました。トキワ荘といっても、ミレニアル世代やZ世…

東日本大震災から10年に思う

2011-3-11 PM2:46 自宅でインテリアコーディネーターと打ち合わせをしていました。2ヶ月後に引越しを控えていたからです。ちなみに、この日は金曜日で六曜は友引でした(曜日の感覚は忘れがちです)。在宅だったので帰宅難民にならずに済みました。経験した…

逆説的戦争映画『アルキメデスの大戦』(2019年)~巨大戦艦大和をなぜ建造したのか?~

タイトルからは、沖縄水上特攻で撃沈された「戦艦大和」建造をめぐる海軍省内の大艦巨砲主義派(大角大臣・平山造船中将・嶋田少将)と航空主兵論派(永野中将・山本五十六少将)の対立をテーマにした映画であることは想像もつきません。アルキメデスと言えば、…

初代『はやぶさ』映画の寸評~究極の縮み志向~

昨年12月6日、小惑星探査機『はやぶさ2』が地球に帰還。火球となったカプセルは、オーストラリア南部・ウーメラの地に落下し、無事回収されました。初代『はやぶさ』が、度重なるトラブルで満身創痍となり大気圏に突入、燃え尽きてしまったのに対し、『はや…

今やアニメの聖地・須賀神社男坂を上る!~坂道に魅せられて~

元日の初詣は、混雑する時間帯を避けて深大寺の参拝にとどめました。駐車場は信じられないくらい空いていて、いつもなら長蛇の列ができる山門を待ち時間なしで通り抜けることができました。例年ならばお参りする地元の八幡様を2日に訪れたものの、狭い境内は…

コロナ禍で虜になった海外ドラマ『24-TWENTY FOUR-』

今年10月、テレビ朝日が開局60周年記念ドラマ『24 JAPAN』を制作。ところが、視聴率は低空飛行どころか回を追うごとには下がる一方で、そのお粗末な出来栄えが話題になりました。いうまでもなく、世界各国で大ヒットした米FOX社制作テレビドラマ『24-TWENTY …

映画『パリよ、永遠に』~パリの救世主はコルティッツ将軍なのか?~

いつ訪れても美しいパリの街並み。ところが、1800年代初頭のパリは、家畜が放し飼いにされ、垂れ流された糞尿で異臭さえ漂う不衛生この上ない都市でした。そんな劣悪な都市を今日の姿に変えたのは、時の皇帝ナポレオン3世とオスマン知事のふたりです。「オス…

必見ドキュメンタリー映画:『三島由紀夫vs東大全共闘~50年目の真実~』

2020年11月25日は、三島由紀夫が陸上自衛隊東部方面総監室で割腹自殺を遂げた「三島事件」(1970年)からちょうど50年目に当たります。たまたま訪れていた友人宅のテレビのニュース速報で「三島事件」を知ったときの衝撃は今も脳裡に焼きついています。稀代の…

『グリーンブック』から『パラサイト 半地下の家族』へ~アカデミー賞作品賞の最新トレンド~

2019年のアカデミー賞作品賞受賞作『グリーンブック』は、ジム・クロウ法下の1962年、アフリカ系アメリカ人ピアニストのドン・シャーリーに運転手として雇われたイタリア系移民トニーが、黒人差別の顕著な米中西部からディープサウスへのコンサートツアー中…

20年ぶりの韓国映画:『国家が破産する日』は金融映画における金字塔でした!(ネタバレあり)

過去観たことのある韓国映画はたったひとつ、北朝鮮工作員と韓国諜報部員の悲恋を描いた『シュリ』(1999年)だけです。韓国は訪れたことさえありません。2004年頃の「冬ソナ」ブームもまったく心に刺さることなく素通りしていました。韓国映画をことさら毛嫌…

久しぶりに映画の梯子〜『パヴァロッティ 太陽のテノール』+『ミッドウェイ』~

この連休初日は、TOHOシネマズ日本橋で久しぶりに映画2本を観ることに。鑑賞前にお気に入りモーニングを頂こうと、勇んでミカドコーヒー日本橋店に立ち寄りました。ところが、コロナの影響でモーニングの提供を控えている由。そこはめげずに、ブレンドLサイ…

映画『コクリコ坂から』と「国際信号旗」のメッセージ

渋谷から東急東横線経由で終点元町・中華街駅まで特急で37分。例年なら、年に数度は訪れるヨコハマの「港の見える丘公園」、「神奈川近代文学館」、「アメリカ山公園」・・・いずれもコロナ禍でお預け状態です。夏休み恒例の日テレ「金曜ロードショー!」で…

サーロー節子さんのドキュメンタリー映画『ヒロシマへの誓い サーロー節子とともに』

あと2日で75回目の終戦記念日が訪れます。75年という歳月に広島市民とりわけ被爆者の方々は格別の思いを抱くのではないでしょうか。原爆投下直後、<75年は草木も生えぬ>と言われた広島が、市民の弛まぬ努力によって信じられないような奇跡の復興を遂げ、平…

畏るべき近未来予知ドラマ『アウトブレイクー感染拡大ー』

最近、アマゾンprime videoで視聴可能になった『アウトブレイク』(全10話)を観てびっくり仰天しました。制作時期を知らなければ、間違いなく、新型コロナウイルスの感染拡大に着想を得て製作されたドラマだと誤信してしまうところでした。実際の撮影は2019年…

映画『泣き虫しょったんの奇跡』と『将棋の子』(大崎善生著・講談社文庫)

WOWOWの予告編でプロ棋士瀬川晶司さんをモデルにした映画だと知らなければ、危うくスルーするところでした。『泣き虫しょったんの奇跡』(2018年9月公開)は、現在プロ棋士として活躍中の「しょったん」こと瀬川晶司さんの自伝に基づいています。将棋界では今…

映画『オーシャンズ11』のラストに流れる「月の光」

映画やテレビドラマの名場面にふさわしいクラシック曲が流れると、ついつい手持ちのCDを探してしまいます。久しぶりに『オーシャンズ11』(2001年)を観て、ドビュッシーの代表曲のひとつ「月の光("Clair de lune")」を聴きたくなりました。『オーシャンズ11…

映画『マイ・インターン』再び〜次第に狭まるふたりの距離感に注目〜

Amazon Prime Videoで『マイ・インターン』(2015年公開・原題”The Intern”)を視聴。劇場公開時に観て以来、5年ぶりになります。メリハリがあってテンポの速い展開は観る者を飽きさせません。監督はロマンティック・コメディの傑作『恋愛適齢期』(2003年)を手…

松本清張再び〜鉄道の旅から映画「ゼロの焦点」へ〜

NHK BSプレミアム新日本風土記スペシャル「松本清張 鉄道の旅」(2020/5/8放送) を見ながら、松本清張は同時代の世相や空気を切り取る才能に長けた作家だなとあらためて感心しました。おまけに、ブックタイトルの付け方が実に上手い。「点と線」、「ゼロの焦…

人類への警告〜映画『復活の日』(1980年)と新型コロナウイルス禍〜

政府の緊急事態宣言発令でますます縮こまった生活が続きそうです。話題作『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 』を観ようと思っていたら、映画館も休業。当分、amazon prime videoやwowow で凌ぐしかありませんが、しみじみとネット配信時代の有難みを感…

映画「新聞記者」:記者が立ち向かったのは近未来のディストピア

邦画は、洋画とりわけハリウッドのしっかりとした骨組みの作品と比較するとジャンルを問わず、内容がいま一つ食い足らない気がして、積極的に劇場に足を運ぶ気にはなれません。最近観た邦画のなかで佳作だなと思えるのは、樹木希林さん主演の「日日是好日」(…

『鑑定士と顔のない依頼人』(2013年)の意味深長なラストシーン(ネタバレあり)

振り返れば、公私ともにゆとりを欠いた年にかぎって、映画やテレビドラマの話題作を見逃しているような気がします。2013年12月に日本で公開されたジュゼッペ・トルナトーレ監督の『鑑定士と顔のない依頼人』(英語タイトル: “The Best Offer”)もそのひとつで…

戦車映画も悪くない〜『T-34 ナチスが恐れた最強戦車』(2018)~

「潜水艦映画にハズレなし」という名言は今日も健在ですが、戦車映画にも傑作は少なくありません。古くは『パットン大戦車軍団』(米・1970年)、近年であればブラピ主演の『フューリー』(米・2014年)あたりがすぐに頭に浮かびます。第二次世界対戦中、圧倒…

すっかりハマった海外ドラマ『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』

最近の愉しみのひとつは、深夜にiPadを携えベッドに横たわって『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』(以下:『ジャック・ライアン』)を鑑賞することです。昨年、Amazon Prime Videoで配信が開始されるや、大ヒットになっているようです。トム・…

シネマレビュー:”The Bucket List” (2007年)

吉永小百合X天海祐希主演の映画『最高の人生の見つけ方』が上映中・・・どこかで聞いたようなタイトルだと思ったら、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン共演の同名映画(2007年)のリメイクでした。ネット上では低予算も手伝ってハリウッド版の味わ…

シネマレビュー: ロングランを続ける『天気の子』(新海誠監督)

7月19日の封切り直後に観た新海誠監督(1973年生まれ)の『天気の子』、客足は依然好調で、興行収入は130億円を突破したそうです。日本映画史上、興行収入が100億円を超えた作品はわずかに10作のみ。大ヒットした『君の名は。』から3年、異常気象という身近…