2024-01-01から1年間の記事一覧

新プロジェクトX始動〜三陸鉄道復旧秘話に涙〜

東日本大震災から3年後の2015年4月、三陸沿岸を走る三陸鉄道(三鉄)の全面運行再開をメディアが大々的に報じました。大漁旗や三鉄のロゴをあしらった旗を振って歓迎する沿線住民の姿がとても印象的で記憶に残っています。18年ぶりに復活したNHKの新プロジェ…

『書いてはいけない』(森永卓郎著・三五館シンシャ)~日航123便墜落の隠された真実~

森永卓郎氏の最新刊『書いてはいけない 日本経済墜落の真相』の帯にはこうあります。コミカルタッチのカバーは頂けませんが、深刻極まりないテーマを掘り下げています。<2023年12月、ステージ4のがん告知を受けた。「命あるうち、この本を完成させ世に問い…

「三鷹市吉村昭書斎」を訪ねて|ミクロコスモスとしての書斎

吉祥寺通りと玉川上水が交差するところに萬助橋という名の小さな橋が架かっています。鴛鴦夫婦として知られる吉村昭・津村節子夫妻の自宅は、その萬助橋から東へ徒歩数分、井の頭恩賜公園の西エリアに隣接する閑静な住宅街の一角にありました。井の頭恩賜公…

2024年四月大歌舞伎・夜の部|にざたま夢の競演による『於染久松色読販』&『神田祭』

2024年「四月大歌舞伎」夜の部は、にざたま夢の競演による『於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)』&『神田祭』でした。市川宗家と並んで抜群の集客力を誇るのは、十五代片岡仁左衛門(松嶋屋)と坂東玉三郎(大和屋)のふたりではないでしょう…

新緑の鎌倉ハイキング~起点と終点はJR北鎌倉駅がベスト~

5月下旬の屋久島トレッキングに向けて、友人2人を誘って、鎌倉へトレーニングを兼ねた日帰りハイキングに出掛けました。晴天に恵まれ心地いい風が吹く日曜日の4月14日は、絶好のハイキング日和になりました。東京都内や神奈川県内に仲間が住んでいたとしても…

3度目の川瀬巴水展(2/2)〜雪景色に惹かれて〜

川瀬巴水(1883-1957)は、大正から昭和にかけて活躍した木版画家です。海外ではHASUIは、HOKUSAIやHIROSHIGEと並び称され、この偉大なる3人のアーティストのイニシャルから3Hと呼ばれています。会場で展示作品の所蔵者である渡邉木版美術画舗の代表・渡邉章…

3度目の川瀬巴水展(1/2)〜会場・八王子市夢美術館へ〜

川瀬巴水の展覧会を観るのは、2015年の「生誕130年 川瀬巴水展 - 郷愁の日本風景 - 」(会場:日本橋高島屋8階ホール)以来、3回目になります。前回はコロナ禍の最中、SOMPO美術館で開催された「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」展でした。 会場は八王子市夢美術館…

黄砂襲来~愛車の高圧洗浄はマスト~

ここ数日、原因不明の水下痢(きつかった…)を患い自宅で静養している間に、愛車GLA35が写真(下)のような有り様に。4月17日から18日にかけて西日本から北日本まで広い範囲に黄砂が飛来したからです。都心の空は黄砂で霞んで見えたそうです。車体はポーラー…

ジャスティンミラノが亡き藤岡康太騎手に捧げた2024年皐月賞V

今月6日、阪神競馬場7Rで落馬した藤岡康太騎手が、4日後の10日、35歳で亡くなりました。遡る3月30日には、2023年度のリーディングジョッキー・ルメール騎手がドバイターフで落馬して、肋骨と鎖骨を骨折し肺にも穴が開いていたと報じられています。檜舞台のGI…

「日枝神社」で初お宮詣り

先週末、初孫(ゆうと君)のお宮詣りに日枝神社を訪れました。例年より桜の開花が遅れてくれたお蔭で、桜を愛でながらのお詣りになりました。母子共健やかにこの日を迎えられた上、お天気に恵まれたので、初の野外イベントに臨んだゆうと君は《持ってる》と…

2024年大河ドラマ「光る君へ」と『源氏物語』

番組タイトルは光源氏、今年の大河ドラマはてっきり『源氏物語』の話だと思っていました。番組が始まるまで、番宣含め一切の雑音に耳を貸さなかったからです。第1回を視聴して『源氏物語』の作者・紫式部が主人公だと初めて知りました。紫式部を演じるのは「…

連合赤軍・山岳ベース事件|遠山美枝子さんの死の真相

先月、朝日新聞夕刊に5回に渡って連載された記事《「連合赤軍」指輪物語》は、常軌を逸した連合赤軍・山岳ベース事件を今一度振り返る意味でいいきっかけになりました。《指輪物語》というセンチメンタルなタイトルは、長年沈黙を守ってきた遺族の語った真相…

東京裁判と「殉国七士廟」

春のお彼岸に義父母の墓参のために妻の故郷・愛知県・西尾市に立ち寄りました。その足でかねてから一度お詣りしたいと思っていた「殉国七士廟」を訪ねました。愛知県・三河湾を臨む三ヶ根山頂(321m)に、東京裁判(極東国際軍事裁判)で絞首刑を言い渡され…

「オレンジワイン」 vs 「赤ワイン」

「芸能人格付けチェック」は妻が好きな番組のひとつ。お正月特番だけかと思っていたら、先週、<BASIC~春の3時間スペシャル~>が放映されることに気づいて、録画しておきました。<BASIC>篇だけあって、チェック1は「赤ワイン」と「白ワイン」を飲み比べ、…

NHK Eテレ・桂文枝師匠の「最後の講義」~医師に求められる基本的な資質~

六代目桂文枝師匠は1943年7月16日生まれ。去年、傘寿を迎えられて、全国各地で傘寿記念落語会が開かれています。今年6月、銀座で開催される<文枝師匠!傘寿おめでとう!『文枝と小朝の二人会』>に申し込んでありますが、ここに限らずどの会場も抽選制のよ…

「本阿弥光悦の大宇宙」展の驚愕8KCG画像

3年に及んだコロナ禍の影響もあってトーハクから足が遠ざかっていました。トーハクのHP上で過去の特別展を年度検索してみたところ、今回の「本阿弥光悦の大宇宙」展は、2年前に「空也上人と六波羅蜜寺」展を観て以来となります。久しぶりに足を運びたいと思…

「薬屋のひとりごと」は上質なミステリーだ!

風変わりなタイトルに惹かれアニメ「薬屋のひとりごと」を夜な夜な視聴しています。現時点でNetflixやAmazon Prime Videoでエピソード24まで配信されています。主人公がボソボソと呟く毒気たっぷりのモノローグが、得も言われぬ味わいを醸し出しています。近…

2024年「春彼岸」|変わりゆく青山霊園の眺望

3月20日は<春分の日>。令和6年(2024年)の彼岸の入りは17日、20日がちょうどお中日(ちゅうにち)に当たります。今年は少し出遅れて、10時過ぎに両親の墓所がある青山霊園・北中央入口に着くと、駐車場待ちの車列が出来ていました。手提げの水桶を持って…

息子夫婦に待望の第一子誕生~退院から「お七夜」~

3月4日、息子夫婦に待望の第一子・男児が生まれました。17時過ぎ、妻と共に御茶ノ水駅から徒歩数分の産院を訪れ、新生児室のガラス越しに初孫と対面しました。紅潮した顔をくしゃくしゃにして泣き出したかと思えば、潮が引くように穏やかな表情をとり戻しま…

辻井伸行さんが挑んだ超難度のラフマニノフ:《ピアノ協奏曲第3番》

昨夜は、サントリーホール・大ホール(2006席)で辻井伸行さんのピアノ演奏会でした。去年もほぼ同じ時期に大ホールで辻井さんの演奏を聴いています。前半は辻井さんのソロでバッハの《フランス組曲》とショパンから4つの即興曲。前半のトリは《幻想即興曲》で…

『人新世の「資本論」』からマルクスを学ぶ

大学時代、経済の基本くらい学んでおこうと思い、法学部生でありながら「経済原論」2単位を履修し「優」を貰いました。当時はマル経が下火になり、近代経済学が主流になりつありました。教養課程でサミュエルソンの『経済学』を齧った記憶はあれど、「経済原…

白湯(さゆ)の効用

日経新聞夕刊連載コラム「令和なコトバ」(2024/2/19)に〈白湯男子〉が登場。巷で「白湯」が人気を博し、コンビニやスーパーで「アサヒ おいしい水 天然水 白湯」が累計1500万本のヒットと書かれています。発売元・アサヒ飲料によれば、2022年に新発売され…

2024年猿若祭二月大歌舞伎・「籠釣瓶」

十八代目中村勘三郎十三回忌の追善興行・昼の部に足を運びました。演目は「新版歌祭文 野崎村」、「釣女」、「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」。「猿若祭」とは、初代猿若勘三郎が江戸で初めて歌舞伎を始めた伝説を記念する興行のことです。江…

雪の妖精「シマエナガ」|小原玲さんの写真集から

スポーツジムのトレーニング・ルーティンは1時間の有酸素運動。その間、ランニングマシンのシートテレビが、退屈しのぎかつ貴重な情報源となります。いつものようにニュース番組を流していたら、見覚えのあるホテルが登場しました。京王プラザホテル札幌では…

天晴れ! 87歳のトレーダー・シゲルさん

日経の新聞広告に釣られて『87歳現役トレーダー シゲルさんの教え』(ダイヤモンド社刊)を購読しました。「日本のバフェット」と持ち上げられるだけあって、著者の藤本茂さん(以下」「シゲルさん」)は、終身雇用制度に守られながら定年退職を迎えたそこい…

2月の振替休日の過ごし方|「TULIP ROSE」とアフタヌーンティー

建国記念日の振替休日の午後、頂き物の洋菓子に「GRAND BOIS CHERI B.O.P.(グラン・ボワ・シェリ)」をマリアージュ。風袋には「ミルクによくあうヴァニラ香るモーリシャス至宝の紅茶」とあります。賞味期限の比較的長いマリアージュフレールの紅茶ストック…

小澤征爾さんの自伝的エッセイ『ボクの音楽武者修行』の思い出

2月6日、世界的マエストロ・小澤征爾さんが88歳で他界されました。マエストロを偲んで、3連休の日曜日、マエストロが30年近く音楽監督を務めたボストン交響楽団の演奏でマーラーのシンフォニー1番《巨人》(1987年録音・PHILIPS・2013年)を聴いているところ…

豊洲の新名所「千客万来」開業・ウォーターフロントの景色こそ見もの

高井戸ランプから首都高4号線に入り、霞ヶ関でアウト。虎ノ門ヒルの手前から「築地虎ノ門トンネル」へ入ります。このトンネル、左右に小刻みに折れていて、運転要注意です。環状2号線をさらに東へ進み、晴海運河を跨ぐ豊洲大橋を渡った最初の交差点右手前が…

<ジモティ―>が思わずリピートしたくなる薪火肉料理店|「かまど焼 NIKUYOROZU」

去年の暮れ、吉祥寺で同級生と会食をした際、「食後のカフェもジモティ―に任せるね!」と言われて、面食らってしまいました。<ジモティ―>とは地元の人を指す若者言葉だそうです。なまじ、地元情報を掲載・閲覧できる無料掲示板サービスを提供する「ジモテ…

「メイド・イン・ジャパン」神話の終焉

日経朝刊コラム「大機小機」(2024/2/3)が、相次ぐトヨタグループ企業による不正行為を厳しく指弾しています。日野自動車、ダイハツ、豊田自動織機の3社は、いずれも自動車の根幹であるエンジンの認証試験において不正に手を染めています。自動車は走る兇器…