山行

屋久島3泊4日の旅(中篇)|雨天の縄文杉トレッキングとオーバーツーリズム

天気予報どおり、2日目は生憎の雨。午前3時過ぎに起床し、<雨でこそ輝く屋久島の森>と自分に言い聞かせながら出発の準備を急ぐわけですが、テンションはどうしたって上がりません。縄文杉トレッキングは往復22kmの長丁場、半ば覚悟していた気象条件とはい…

屋久島3泊4日の旅(前篇)|空路事情&<ヤクスギランド>つつじ河原・80分コース

先週末、長年訪れたいと思いながらその機会のなかった屋久島に上陸を果たしました。めざすは、推定樹齢2000年以上とされる縄文杉と九州最高峰・宮之浦岳です。東京の自宅から屋久島町まで直線距離にして約1020km。屋久島空港への直行便は、大阪伊丹空港、福…

西武鉄道・新型特急「Laview(ラビュー)」で行く秩父の名峰・武甲山

毎年2月初旬、寒中に甘い香りを漂わせる小さくて可憐な蠟梅の花を愛でに宝登山(497m)を訪れます。天気さえ良ければ、写真(下)のように、山頂から秩父盆地を挟んで秩父山系武甲山(1304m)を一望できます。「河成段丘」と呼ばれる秩父の階段状の街並みは…

新緑の鎌倉ハイキング~起点と終点はJR北鎌倉駅がベスト~

5月下旬の屋久島トレッキングに向けて、友人2人を誘って、鎌倉へトレーニングを兼ねた日帰りハイキングに出掛けました。晴天に恵まれ心地いい風が吹く日曜日の4月14日は、絶好のハイキング日和になりました。東京都内や神奈川県内に仲間が住んでいたとしても…

バスタ新宿を起点にした夜行バスを利用した山行の薦め

バスタ新宿が開業したのは2016年4月4日。新宿周辺19ヶ所に点在していたバス乗り場の集約効果は絶大で、開業以来平均1日1500便の高速バスが発着し、約3万人が乗降しているのだそうです。夜行バスのメリットを感じながら、バスタ開業以降、コロナ禍も挟んでな…

トムラウシ山縦走|クマとの初・接近遭遇を振り返る

今年ほどテレビや新聞でクマが取り沙汰された年はなかったのではないでしょうか。人里に降りてきて車道を我が物顔に進むヒグマ、人家の柿の木によじ登って収穫前の柿を喰らうツキノワグマ、人家に侵入し住人と鉢合わせしたツキノワグマなど、枚挙に暇があり…

ミレーの定番バックパック「サースフェー」|修理の依頼から完了まで

先月、御嶽山登山中に愛用バックパック(2020年発売のミレーサースフェー30+5 ヘザー)の左ショルダーストラップ上部から解れた糸が垂れ下がっていることに気づきました。下山後、破損個所(写真・下の赤丸部分)を調べてみると、バックパック本体に緊結され…

御嶽山登山|9年ぶりに規制解除された王滝口ルートをゆく

日本には111の活火山があります。そのうち、防災のために24時間体制で常時観測・監視されている山(常時観測火山)が50もあります。お盆過ぎの週末、訪れた「御嶽山」(標高:3067m)もそのひとつです。 ▲NHKスペシャル(2014)長野と岐阜の県境にある「御嶽…

伊吹山とアサギマダラ|異名は「旅する蝶」

小学校高学年以来でしょうか、数十年ぶりに滋賀県と岐阜県境にある伊吹山(標高1377m)を訪ねました。実家は両親の故郷・岐阜市内だったので、大気の澄んだ冬ともなれば通学路の途中にあった忠節橋から冠雪した伊吹山を眺めるのが日課でした。冬季に北西から…

ヤビツ峠~丹沢山日帰りピストン|想像以上に過酷だった歩荷トレーニング

7月初旬のトムラウシ縦走を控え、先週末、丹沢山塊へ歩荷トレーニング(以下:歩荷トレ)に出掛けました。歩荷トレとは、小屋泊やテント泊を前提に、シュラフ・防寒着、アイゼンなど必要な装備を可能な限りザックに詰め込んで行う歩行トレーニングのことです…

九州遠征登山(後篇)|阿蘇五岳の末っ子・根子岳(下山は慎重の上にも慎重に!)

九州遠征の最終日(3日目)は移動日。夕方には熊本空港で帰りの便に搭乗しなくてはなりません。残された行動時間を考えると、ターゲットは阿蘇五岳の最古参・根子岳しかありません。早朝から渋滞に巻き込まれ、熊本市内中心部のホテルから大戸屋根登山口まで…

九州遠征登山(中篇)|祖母山

九州には日本百名山が6座あります。祖母山という風変わりな名前は、神武天皇の祖母・豊玉姫命が祀られていることに由来します。祖母傾(そぼかたむき)国定公園の最高峰にして霊峰です。大分県と宮崎県に跨っていますが、宮崎県の最高峰(1756m)とされてい…

九州遠征登山(前篇) | 阿蘇五岳(中岳・高岳)

5月8日〜10日限定で発売されたJALプロモーションチケットを手配し、1年ぶりに九州を訪れました。前回は大分空港に降りて由布岳やくじゅう連山に向かいましたが、今回は熊本空港から阿蘇五岳と祖母山をめざしました。空路でアプローチとなれば少々天候が不調…

新緑の大山で新調登山靴の履き馴らし

GW直前の週末、新調した登山靴の履き馴らしをしておこうと大山に向かいました。新宿から大山登山の拠点・小田急伊勢原駅まで快速急行で約1時間。乗車した5000系のオレンジ色の座席と木目調のフローリングはインパクト大で思わず車内の様子を撮影してしまいま…

新緑の雲取山|パーティー登山も亦楽しからずや

2017年12月の西暦標高記念登山以来、5年4か月ぶりに雲取山(2017m)をめざしました。前回はJR奥多摩駅近隣の旅館に1泊して臨みましたが、今回は日帰り強行軍。多摩地区東部に住む地の利を活かしても、自宅から登山口に近い丹波山村営・小袖乗越駐車場(730…

福島遠征登山(2023-3-10/12)|安達太良山篇

福島遠征2日目は、安達太良山(1700m)の奥岳登山口に通じる岳(だけ)温泉に投宿しました。安達太良山の麓に広がる岳温泉郷は、全国的にも珍しい酸性泉(ph値2.5)で湯治場として知られています。今回、時間的余裕がないため素通りしてしまったヒマラヤ通りと呼ば…

福島遠征登山(2023-3-10/12)|<スノーモンスター>狙いの西大巓・吾妻山篇

福島県内には日本百名山が7座あります。都内から比較的アクセスしやすい燧ケ岳や会津駒ヶ岳が福島県の山ですから、JR郡山駅を起点にアプローチする吾妻連峰(主峰・西吾妻山)はずいぶん遠く感じられます。それもそのはず、福島県は北海道、岩手県に次いで3…

日帰り冬山登山|北横岳・縞枯山篇

本格的な冬山シーズンを迎えています。今週、特急あずさ1号(新宿発7:00)に乗車し茅野駅に向かいました。めざすは、八ヶ岳北端に位置する北横岳と縞枯山です。勝沼を過ぎたあたりから澄み切った青空が拡がり、車窓からは金峰山や瑞牆山、南アルプスの峰々が…

エゾモモンガをあしらった特製ザックカバー

日帰り登山や小屋泊で使用頻度の高いバックパックは、ミレーのSAAS FEE30+5(HT)です。使い勝手に加えて、シックなヘザー柄を気に入っています。ロングセラーだけあって身体にベストフィット、オールラウンドに使えるので機能的な欠点は見当たりません。唯一…

青森県の日本百名山2座に登る|紅葉と雪景色の八甲田山篇

弘前市街から八甲田山の登山口のある酸ヶ湯温泉までクルマで約1時間半の道程。急遽決めた今回の山行スケジュールに、かなり前から手配してあった「酸ヶ湯温泉旅館」が上手く嵌って、紅葉シーズン真っ盛りの八甲田山登山・・・となる筈でした。理由はのちほど…

青森県の日本百名山2座に登る|岩木山篇

10月中旬、急遽、2泊3日の慌ただしい行程で青森県の日本百名山2座に登ることになりました。期間限定で発売された<鉄道開業150年記念JR東日本パス>を利用すると35%近くも運賃を節約できることが分かったからです。一般論としては、現地・登山口までの移動…

ヤナギランの丘を訪ねて

10月上旬、数年ぶりに1泊2日の日程で尾瀬ヶ原から尾瀬沼へトレッキングしました。湿原植物の宝庫・尾瀬の最大の魅力は、春のミズバショウに始まり、初夏のワタスゲやレンゲツツジ、夏のニッコウキスゲ、秋の草紅葉とテンポの早い季節の移ろいのなかに豊かな…

尾瀬ヶ原のスマホ事情~困ったときは山小屋の携帯衛星電話を頼ろう~

10月初旬、友人ふたりを伴って晩秋の尾瀬を訪れました。初めて尾瀬を訪れるというふたりには、尾瀬ヶ原だけではなく尾瀬沼まで足を延ばして欲しいと思い、見晴にある弥四郎小屋を手配しました。鳩待峠から入山し東西約6km・南北3kmの尾瀬ヶ原を歩いて往復す…

紅葉シーズンを迎えた千畳敷カール&木曽駒ヶ岳(前篇)

いよいよ紅葉シーズンの到来です。8月末に東駒ケ岳こと<甲斐駒ケ岳>に登った勢いで、中央アルプス最高峰の西駒ケ岳こと<木曽駒ケ岳>を目指しました。両山に挟まれた伊那谷(伊那市~駒ケ根市~飯田市)では、東駒、西駒と呼ぶのだそうです。<木曽駒ケ岳…

2022年夏山登山(後篇)|「南アルプスの貴公子」・甲斐駒ケ岳は直登ルートで攻略

山小屋の朝は早い。4時からの朝食前に出発準備を整えておこうと、3時30分過ぎに蚕棚の上段(写真・赤矢印)で作業開始です。周囲も同じタイミングでごそごそし始めます。インナーシーツを毛布から取り外し、枕元のスマホや地図をサコッシュに収納して敷布団…

2022年夏山登山(前篇)|「南アルプスの女王」・仙丈ケ岳は時計回りの周回コースが楽しい

遠征登山の成否は天気の良し悪しに左右されます。以前読んだ<PEAKS特別編集版>のなかの世界遺産・知床の最高峰<羅臼岳>を取り上げた頁にこんな言葉がありました。<何度も登るには遠すぎる。その分、思いは募る。今年の夏こそ登ってみよう>2年前、<羅…

ホスピタリティが半端ない<南アルプス林道バス>の運転手さん~往路は左側に乗車しよう~

8月初旬、不覚にもオミクロン株に感染して10日間の自宅療養を余儀なくされ、計画していた八ヶ岳縦走を断念。その後も天気は一向にぱっとせず、下旬に予定していた南アルプス山行に暗雲が漂い始めました。夏休み最後となる週末の渋滞を回避するために平日2日…

御嶽山訴訟判決の教訓

一昨日、国と長野県を相手どって御嶽山噴火災害(2014年9月)の遺族が3億7600万円の損害賠償を求めた訴訟の一審判決(長野地裁松本支部)がありました。判決は、噴火前に火山性地震の顕著な増加(1日50回以上)が認められたにもかかわらず、噴火警戒レベルを引き上…

九州の屋根「くじゅう連山」を歩く

豊後富士こと由布岳登頂の翌日、九州本土最高峰・「くじゅう連山」(最高標高:1791m)をめざして早朝4時半に出発、登山口のある牧ノ戸峠(1330m:やまなみハイウェイの最高地点)へ向かいました。由布岳山麓の宿から登山口までクルマで約1時間。曇りのち…

由布岳のお鉢めぐりはスリル満点~<西峰>から<東峰>へ時計回りのお鉢めぐり~

梅雨入りを控えた5月下旬から6月初旬にかけて、九州各地の高山に自生するミヤマキリシマが見頃を迎えます。先週末、羽田空港から朝イチの便で大分空港入りし、初日は由布岳、2日目はくじゅう連山まで遠征しました。山一面がピンクに染まるこの時期、くじゅう…