2022年GW後篇|<榛名富士>周辺は見どころ満載の隠れ三ッ星観光地

GW終盤に訪れた<榛名富士>(群馬県高崎市)周辺は、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」の三ッ星に指定されてもいいような風光明媚なスポットです。東京から目的地の<榛名富士>周辺までクルマで約2時間半、交通アクセスは良好です。渋川伊香保JCTでアウトし、伊香保温泉を経由して九十九折りの道を進みます。先ず、榛名山ロープウェイから湖畔を眺めておくと立体的に周辺を捉えることができます。ゴンドラを二両連結した珍しいロープウェイに乗れば、群馬のシンボル上毛三山(じょうもうさんざん)のひとつ榛名山こと<榛名富士>山頂まで約3分です。榛名山日本二百名山・関東百名山)は<榛名富士>や掃部ヶ岳(1449m)などの山々の総称ですから、厳密には榛名山という山は存在しません。榛名湖を一望できるのは上りロープウェイなら進行方向左手、山頂からは一部視界を遮られてしまうのでゴンドラからの眺めがベストです。

通称・榛名山(1391m)はその均斉のとれた美しい山容から<榛名富士>と呼ばれています。約5.6kmの榛名湖・湖畔周遊道路沿いに、<榛名富士>の撮影スポットが点在します。ログキャビン風の榛名湖観光案内所前もそのひとつです。水際まで下りると、氷上の穴釣りで有名なワカサギがそこかしこで見られました。体長が15センチくらいの大きなワカサギも確認できます。土産物屋の女将さん曰く、この時期のワカサギ釣りは禁止で、ボート釣りなら9月1日~11月末まで、氷上の穴釣りは例年1月下旬から始まるそうです。地球温暖化の影響は深刻で、近年、榛名湖が全面結氷しなくなっています。昨年の氷上ワカサギ釣りは全面結氷したものの氷の厚さ不足で中止、今年は全面結氷に至らず中止ということでした。将来がとても心配なこの冬の風物詩を一度体験しておきたいと思っています。

榛名湖の北側に回ると、<榛名富士>の西裾に突き出したような丘陵「ヒトモッコ山」の存在を確認できます。真西からは重なり合って見えるので、<榛名富士>の一部と勘違いしがちです。日本各地に伝わる巨人ダイダラボッチ伝説は<榛名富士>にも当て嵌まります。掘り出した土が山となり、掘ったところが榛名湖になったというお話です。湖畔から天神峠経由クルマで20分あまり移動したところに、関東屈指のパワースポット「榛名神社」があります。随神門から本殿に至る700mあまりの石畳の参道は、清流・榛名川に並行してよく整備されています。参道を七福神巡りをしながら緩やかな坂を奥へ進むにつれ、左手に次々と巨岩・奇岩が現れます。山川と共に、見事な千本杉も参拝者を出迎えてくれます。まさに深山幽谷の佇まいで、「榛名神社」は自然景観を巧みに取り入れ実に神秘的な空間を作り出しています。これまで京都・奈良の寺社仏閣をかなりの数訪れたつもりですが、この点において「榛名神社」に匹敵するそれを知りません。双龍門はあいにく改修中でしたが、本殿に通じる石段の脇には見上げんばかりの「矢立杉」、対面には「瓶子(みすず)の滝」と魂が宿ったかのような自然の造形物と対峙できます。大地の生命力漲る「榛名神社」を参拝すれば、すべての運気が上昇し、大きな願望が叶うと言われる所以です。

「榛名富士」周辺観光が済んだところで、その日の野営地榛名湖オートキャンプ場へ移動しました。続きはまたにします。