ヤビツ峠~丹沢山日帰りピストン|想像以上に過酷だった歩荷トレーニング

7月初旬のトムラウシ縦走を控え、先週末、丹沢山塊へ歩荷トレーニング(以下:歩荷トレ)に出掛けました。歩荷トレとは、小屋泊やテント泊を前提に、シュラフ・防寒着、アイゼンなど必要な装備を可能な限りザックに詰め込んで行う歩行トレーニングのことです。トムラウシ縦走では前泊~小屋泊X2~後泊の計4泊を予定しています。その間、3日分の食料や飲料水(現地水場調達含む)を担いで歩くことになります。

自宅出発時に計量したところ、ザックの総重量は11㌔でした。担いだのはミレーのサースフェー60+20、ザックだけで2470gもあります。本番では着替えや行動食を追加するので、最低でも2㌔増しの13㌔前後になるのではないでしょうか。小屋泊を前提にしていますが、非常時のビバークに備え、ツェルト(275g)を加えるどうか迷っているところです。

ヤビツ峠(760m)に駐車して20分ほど県道を下ったところに登山口があります。塔ヶ岳(1491m)を経由して丹沢山(1567m)で折り返す片道約5時間15分の行程です。表屋根線と呼ばれています。復路のCTは4時間15分ですから総計9時間30分。CTだけ見ても行動時間はかなり長めの部類でしょう。累積標高は1780m、かなりタフなコースです。

担ぐザックの重量は日帰り登山の2倍強に匹敵します。自分と同行者のザック2つを担いで登ると言い換えた方が分かりやすいでしょうか。上りはそれでも軽快に歩を進められたと思っています。持参した食料と行動食は山頂ですべて平らげたくらいですから、体力的に相当消耗していたのでしょう。塔ヶ岳山頂から水場まで350m下ってPB2本に水を補給しておいて正解でした。

問題は下りです。ヤビツ峠~塔ヶ岳間はアップダウンを繰り返す、鎖場やガレ場ありの変化に富んだコースです。気温は低めですが、発汗に伴い身体が水分を欲します。次第に足取りが重たくなって、登山口から舗装道のスロープをたどってヤビツ峠へ戻るラスト30分がとても長く感じられました。梢から見えたと思った駐車場は進んで見れば幻影でした。10時間超えの歩荷トレは想像以上に過酷な修行だったのです。この日ばかりは、終日、曇天で気温が低かったことに心から感謝した次第です。