新緑の雲取山|パーティー登山も亦楽しからずや

2017年12月の西暦標高記念登山以来、5年4か月ぶりに雲取山(2017m)をめざしました。前回はJR奥多摩駅近隣の旅館に1泊して臨みましたが、今回は日帰り強行軍。多摩地区東部に住む地の利を活かしても、自宅から登山口に近い丹波山村営・小袖乗越駐車場(730m)まで優に2時間はかかります。多摩地区深奥部に聳え容易に人を寄せつけない東京都最高峰・雲取山は気軽に登れる山ではないのです。

GW直前の4月28日(金)2:30に起床。クルマで武蔵境に向かいYさんをピックアップ、上北台でIさんのクルマに乗り換え、3人で駐車場まで移動しました。山梨県丹波山村に入り、鴨沢のバス停のすぐ先で右斜め後方の路地へ進むのがポイント。その手前から進入すると普通車では切り返しができません。舗装されてはいますが小袖林道の幅員は狭く対向車とすれ違うのがやっとです。無料の村営駐車場のキャパは45台。現地に到着した5:40過ぎ時点で駐車場は8割方埋まっていました。日本百名山雲取山登山は、駐車場を確保できた時点で、ほぼミッションクリアだと思って差し支えありません。<早起きは三文の得>を実感する場面です。

鴨沢ルートの登山口は駐車場から300mほど先の左手にあります。初めて2000m級に挑むYさんのペースに合わせて、ゆったりとしたペースで進みます。登山道10ヵ所に設置してある平将門逃走ルートの説明板では立ち止まって、将門伝説に思いを馳せます。やがて、ブナ坂・石尾根縦走路に入ると展望が拓け、一気にテンションが上がります。最高気温は20℃以上あったのではないでしょうか。この日はときおり心地いい風が吹く程度で無風に近い絶好のコンディションになりました。羽織っていた長袖はザックに仕舞い、インナーとミレーの半袖1枚になりました。石屋根縦走路では必ず振り返って下りで登る七ツ石山を眺めます。左手遠方には富士山や丹沢山塊、大菩薩嶺が拡がります。途中、パーティを離れ、意気投合した仙台から来たという青年と一緒に山頂手前まで先行しました。赤い屋根の避難小屋が見えてくれば山頂はもうひと息です。

20分ほどでパーティの2人も登頂。山梨県側の山頂標識のある景色のいい岩場で1時間のランチ休憩を取りました。起床から9時間を過ぎていますから食欲旺盛で、カップ麺と行動食すべてを山頂で平らげてしまいました。

下りは小雲取山で標識を、七ツ石山(1757m)山頂で雲取山バックに記念撮影。七ツ石小屋で給水休憩、湧き水の美味しかったこと。ベンチに腰掛けて水を飲んでいると、盛んに小屋番の名物猫・でんごろう君がすり寄ってきます。愛らしい横顔の記念写真を一枚。

駐車場に戻ったのは16時27分。登山開始からの行動時間は総計10時間27分、歩行距離は21kmに達しました。雲取山初挑戦のYさんを交えてほぼCT(8時間15分)で完登ですから上出来です。パーティ登山も亦楽しからずやです。