紅葉シーズンを迎えた千畳敷カール&木曽駒ヶ岳(前篇)

いよいよ紅葉シーズンの到来です。8月末に東駒ケ岳こと<甲斐駒ケ岳>に登った勢いで、中央アルプス最高峰の西駒ケ岳こと<木曽駒ケ岳>を目指しました。両山に挟まれた伊那谷伊那市~駒ケ根市~飯田市)では、東駒、西駒と呼ぶのだそうです。

木曽駒ケ岳>(2956m)は、日本百名山や花の百名山に選定されている大変人気の高い山です。さまざまな高山植物が咲く6月~8月と紅葉シーズンには大勢の登山者が訪れます。人気の最大の理由は、起点のしらび平駅から標高2612mの千畳敷駅まで中央アルプス・駒ケ岳ロープウェイに乗れば、標高差950mをわずか7分30秒で運んでくれるからです。ロープウェイを利用し装備さえしっかりしていれば、登山初心者でも3000m級に近い<木曽駒ケ岳>登頂は容易なのです。トップシーズンを迎え、千畳敷カールに到達するまで3つの関門が待ち受けています。駒ケ根ICから3分ほどの菅の台バスセンターで駐車場(300台収容)を確保したら、1)バス&ロープウエイの往復チケット購入(発売日共3日間有効)、2)路線バス乗車(マイカー規制区間)、3)ロープウェイ乗車に際して、行列待ちを覚悟しなければなりません。トップシーズンの週末は前夜に駐車場へ車を停めて車中泊する登山者も多く、駐車場の争奪戦が繰り広げられます。各所で整理券が配布されるくらいですから、早く現地に到着するに越したことはありません。



今回、週末の大混雑を避けようと金曜日の3時半過ぎに東京を出発しました。諏訪湖SAまで来ると日の出を迎え、八ヶ岳の稜線が背後からの太陽光線でくっきりと浮かび上がります。7時過ぎに菅の台バスセンターに到着した頃には、駐車場はほぼ満車状態で残り少ない駐車スペースを確保し、切符購入の行列に加わりました。切符購入からロープウェイ乗車まで待ち時間は小一時間、早めに自宅を出発して正解でした。

初日は抜けるような青空が拡がり絶好の登山日和。7分30秒の空中散歩、出発するとすぐに眼下に日暮の滝が見えてきます。千畳敷カールと千畳敷ブルーのコントラストは得も言われぬ美しさです。日本一高所にあるホテル千畳敷の北側デッキでしばらく絶景を眺めていたいところですが、10分間隔で運行されているロープウェイから次々と観光客が降りてきます。帰りのロープウェイの混雑を避けるには、早めに<木曽駒ケ岳>に登頂し、正午過ぎ頃までに下山してくることです。さあ、登山開始です。