2017-01-01から1年間の記事一覧

桂文枝師匠の創作落語にかける情熱

中学生の頃、古典落語に嵌って、落語研究者の興津要さんが編集した講談社文庫版『古典落語』シリーズを次々と読破したものです。身近に寄席がなかったせいもありますが、専ら活字を通して古典落語に親しんでいきました。「こんにゃく問答」や「強情炎」のよ…

インパール作戦の戦場は想像を絶する要害だった!

終戦記念日に放映されたNHKスペシャル「戦慄の記録 インパール作戦」を観て、しばらく茫然自失状態に陥りました。8月15日から10日余り経って少し気持ちの整理がついたので、番組の感想も交えて史上最悪の陸戦と呼ばれるインパール作戦について触れてておきた…

不忍池の蓮〜見るなら早朝にかぎる〜

今年も大輪の蓮を見に不忍池に足を運びました。蓮は早朝に花を開かせ昼には花びらを閉じてしまいますから、早起きし車を飛ばして9時前には現地に入りました。このところどんよりした空模様が続いたため、過ごしやすくて助かりました。これが普段の年であれば…

猛暑日に達磨さんに眼を入れてもらう!

猛暑日の昨日、だるま市で有名な深大寺へ急遽足を運ぶことになりました。2泊3日で帰省していた次男が、突然<だるま>を買い求めたいと言い出したからです。前夜、家族水入らずで焼肉を食べていたときのことでした。聞けば、調達した<だるま>を11日から山…

「金麦特等席」に感謝感激!

一昨日の夜は、サントリーさんのお蔭で久しぶりに豪華な花火大会に酔い痴れました。出かけたのは第58回いたばし花火大会、会場最寄駅は都営三田線の高島平・西台になります。自宅のある中央線沿線からば板橋は縁遠い地域、池袋以北となれば土地勘は皆無とい…

増殖する非正規労働者

最近、メットライフ生命から送られてきた「私たちの日本とお金のはなし」という小冊子を読んで、働く人の約37.5%が「非正規労働者」だという現実を知りました。80年代後半には10人に1人程度でしたから、雇用形態はこの20年あまりで激しく変化したことになり…

島尾ミホ原作『海辺の生と死』の映画化

舞台は奄美群島の加計呂麻島(かけろまじま)、第二次世界大戦末期に朔中尉率いる海軍魚雷艇部隊がやってきます。本土から遠く離れた島には子供たちの島唄がこだまし、平和でおだやかな暮らしが保たれています。朔中尉(永山絢斗)は九州帝大で東洋史を修め…

「不可能」の反対は「可能」ではない、「挑戦」だ! by Jackie Robinson

最近、テレビドラマで主人公が「不可能の反対は可能ではない、挑戦だ」と語るシーンがありました。ピーンときた視聴者も多かっのではないでしょうか。その台詞の主、数々の名言を遺したジャッキー・ロビンソン選手のことを書いてみたくなりました。[ ジャッ…

鍵盤ハーモニカ奏者吉田絵奈さんのライブ

南青山で鍵盤ハーモニカのライブを初体験、想像していた以上に表現力豊かな楽器に魅了されたので、ご紹介したいと思います。鍵盤ハーモニカ奏者は名古屋市出身の吉田絵奈さん、大学でピアノを専攻された後、鍵盤ハーモニカの魅力に目覚め、現在は各地で鍵盤…

献血のススメ〜若年層の献血者数が減っている〜

おととい、新宿西口で数年ぶりに献血をしてきました。運転免許の書き換え時には極力献血することにしているのですが、免許更新の今年はたまたま献血車の準備が整っていなかったので、その日は断念したからです。日本赤十字社が運営する献血ルームは都内に14…

スペクタキュラーな舞台「駄右衛門花御所異聞」〜海老蔵と觀玄くんの宙乗りは二幕目第三場〜

三連休最終日の夜は歌舞伎座へ。演目は成田屋としては170年ぶりの復活上演となる通し狂言「駄右衛門花御所異聞」、手元の新版歌舞伎大事典にも紹介されていない演目(原作は「秋葉権現廻船話」)だったので、受付で筋書を買って開演前にざっと目を通した次第…

ワタスゲが見頃を迎えた大江湿原へ

三連休の中日に尾瀬を訪れました。今年は、戸倉を通り越して大清水駐車場まで足を延ばし、三平峠経由で尾瀬沼を目指すことに。夜明け前に自宅を出発したので、6:30過ぎには登山靴に履き替え山登りを始めることができました。天候は曇り、ときどき薄日が梢か…

シン・ゴジラ≒福島第一原発からクライシスマネジメントを学ぶ

劇場で見そびれた「シン・ゴジラ」(2016年7月公開)をwowowで視聴、5.1chに切り替えるとサブウーハーからはゴジラの跫音が重低音でリビングに響いてなかなかの迫力でした。エヴァの監督庵野秀明が総監督・脚本を務めたため、ゴジラファンのみならずアニメ世…

分とく山のカウンター席

気のおけない友人と食事する場合はカウンター席にかぎります。今回は友人がまだ訪れたことがないというので、南麻布の分とく山のカウンター席を予約しました。分とく山には1階と2階にそれぞれカウンター席が9席あります。厨房はカウンター席左手の奥にある…

日欧EPA大枠合意の恩恵や如何に?

難航して決裂するのではないかと懸念していた日欧EPAが大枠合意されたことで、フランスやイタリアから輸入されるワインやチーズの価格は今後どうなるのでしょうか。EPA(Economic Partnership Agreement)とは経済連携協定のこと、当然、日欧間で互恵的なも…

古谷和也さんの信楽大壺

6月中旬に古谷和也さんの個展で買い求めた信楽の大壺がとうとう我が家にやってきました。径49センチ、高さが52センチもありますから、見たこともないような大きな桐箱に格納されて届きました。クッション材で何重にもプロテクトされていましたから、梱包はさ…

国立新美術館開館10周年の企画展は「ジャコメッティ展」!〜群像作品がイチオシです〜

先月末金曜日の夕刻、国立新美術館で開催中の「ジャコメッティ展」(〜9/4まで)を訪れました。毎週金曜日と土曜日は20時まで開館していますから、混雑を避ける意味でも夕方から足を運ぶのが得策です。この日は、来館者が思ったより少なくてじっくり鑑賞するこ…

土用の丑の日がやってくる〜新仔うなぎとは何ぞや〜

今年の土用の丑の日は、一の丑7月25日(火)と二の丑8月6日(日)の2日です。土用とは立春・立夏・立秋・立冬直前の18日間を指しますから、厳密にいえばもっと日数があるわけですが、夏場の土用の丑の日(立秋の前18日間)だけが世間の耳目を集めるのは何故で…

追悼:小林麻央さん、そしてこれからの海老蔵さんと勸玄君

23日の朝、市川海老蔵さんがブログにつづった「人生で一番泣いた日です」というメッセージをネットで見つけて愕然となりました。麻央さんが自身の乳がん告知を公表したのは昨年6月9日、爾来、彼女のことは勿論、歌舞伎座で舞台を務める海老蔵さんの演技を虚…

都美の「バベルの塔」展を振り返って〜ヒエロニムス・ボスも見逃せません〜

週末、東京都美術館で開催中の「バベルの塔」展を訪れました。会期終了まであと1週間(〜7/2迄)、雨天にもかかわらず開館を待つ人々の行列ができていました。今回の展覧会の目玉は、ピーテル・ブリューゲル1世(同名の息子がいるのでブリューゲル父とも称さ…

手書きポップに惹かれて@ブックファーストアトレ吉祥寺店

書店の新刊書コーナーや企画コーナーで出来栄えのいい手書きポップを見つけると、丹念に読むことにしています。ポップとはPoint of Purchase Advertisingのことですから、一見して潜在読者層を引き寄せる魅力を備えていないとそもそも体をなしません。その魅…

滝平二郎の世界展@三鷹市美術ギャラリー(〜2017/7/2)

JR三鷹駅南口に直結するCORAL5Fに三鷹市美術ギャラリーがあります。小規模な施設ながら、ユニークで質の高い企画展には定評があります。週末、同ギャラリーで開催中の<色あせない風景 滝平二郎の世界展>に足を運びました。 朝日新聞日曜版一面を長く飾った…

ヴァージニア・リー・バートンのちいさいおうち展(後編)

男の子ふたりに恵まれたジニーはその息子たちのために絵本を書き始めたのだそうです。長男アリスのために『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』(村岡花子訳)を、そして次男マイクには『マイク・マリガンとスチーム・ショベル』(石井桃子訳)を書き上げたといい…

紗理&市原ひかり@SOMETIME

昨夜は、地元老舗ジャズクラブSOMETIMEでスペシャルライブを愉しんできました。VOの紗理さん(お父さんは山下洋輔トリオのひとり中村誠一さんです)とトランぺッターの市原ひかりさんが共演するとあって、会場は満席でした。ピア二ストの鍵盤捌きが見えるお気…

ヴァージニア・リー・バートンのちいさいおうち展(前編)

大人になっても手離せない絵本のひとつがヴァージニア・リー・バートンさんの『ちいさいおうち』です。ときどき、HOUGHTON MIFFLIN COMPANY版を手にとって頁をパラパラするだけで懐かしい感覚に浸れるから不思議でなりません。そんな大好きな絵本にまつわる…

ピルケースマニア垂涎のスライム目薬

PCに向かって長時間仕事をしているせいで、眼精疲労が昂じて目薬が手離せません。最近は、掛かりつけの眼科医にドライアイ対策用に2種類の点眼液を処方してもらっています。成分はヒアルロン酸とジクアホソルナトリウムで、角膜の乾きを抑え涙の分泌を促す働…

人工知能はどこまで進化するのか?

先月27日、米グーグル傘下の英ディープマインド社が開発したAI「アルファ碁」が中国の最強棋士に3戦全勝して、改めて人工知能の凄さを世界に見せつけました。完膚なきまでにうちのめされた柯潔九段は、終局後「もうつらい思いはしたくない」と会見で述べてい…

全仏オープンの不思議〜何故、フランス語コールなのか?〜

全仏オープンが始まりました。GS初制覇をめざす錦織選手、ノンシード相手の1回戦は辛勝でした。3月に右手首を痛めて1ヶ月半ほど戦列を離れていた影響が今も残るのでしょうか、3G先取という長丁場だけに、序盤は省エネ戦法でなんとか乗り切って欲しいもので…

初夏を感じる有職菓子御調進所老松の「夏柑糖」

今年も「夏柑糖(なつかんとう)」の季節の到来です。去年は夏みかんが不作だったせいで早々と「夏柑糖」の製造が終了し、夏みかんの代わりにグレープフルーツを使ったお品しか手に入りませんでした。例年、伊勢丹地下の売り場で入手するのですが、夕方には…

蓮池薫さんが語る北朝鮮〜北朝鮮と国交がない日本はマイノリティ〜

5/24付け朝日新聞朝刊に北朝鮮の拉致被害者のひとり蓮池薫さんへのインタビュー記事が掲載されていました。連日報じられる北朝鮮の核・ミサイル関連ニュースに隠れて、最近は、拉致被害者の再調査問題が埋没しつつあるように感じていただけに、取材記事は改…