天覧競馬とルメール騎手

GI秋の陣が始まって5戦、4戦に騎乗したクリストフ・ルメール騎手(44歳)の戦績は秋華賞こそ3着でしたが、目下3連勝中と破竹の快進撃を続けています。ルメール騎手の大活躍のお蔭で馬券の方もこのところ絶好調です。2015年に外国人として初めてJRA騎手免許試験に合格して以降、凄まじい勢いで勝利数を重ね、2018年には年間218勝を挙げ、武豊の最多記録212勝(2005年)を更新しています。フランス人でありながら毎年好成績を残しているので、競馬ファンに圧倒的に支持されています。

10月29日、東京競馬場で開催された天皇賞(秋)において、ルメール騎乗の1番人気イクイノックスが1分55秒2のJRAレコードで圧勝しました。この記録は芝2000の世界レコ―ドでもあるそうです。11年ぶりの天覧競馬を制するするだけでなく、史上最速の記録を叩き出すあたりがルメール騎手の非凡なところです。競馬観戦初めてという皇后陛下を伴って観戦した天皇陛下が、「逃げ馬はどれでしょうかね」とJRA吉田理事長にお尋ねになったそうです。これはかなりの競馬好きです。英国留学中に陛下は、英王室主催のロイヤル・アスコットを2回観戦し馬券も買ったのだそうです。普段の陛下は窮屈な皇室暮らしを強いられているのですから、天皇陛下の名を冠したレースくらい、思いっ切り弾けて馬券くらい買って欲しいものです。


馬上でお辞儀するルメール騎手

武豊(80勝)に次いで、ルメール騎手はGI通算47勝で2位。有馬記念に向けて、ルメール騎手から目が離せません。