気になるスマートウオッチの「睡眠トラッキング」

数ヶ月前、かかりつけ医に処方して貰った睡眠導入剤マイスリー」(5mg)にとうとう手を出してしまいました。寝つきの悪いのは昔から。スマホタブレット端末が登場する以前なら、ベットで読書しているうちに屡々寝落ちしたものです。最近は映画を観たりネットサーフィンしたりと、ただでさえ短い睡眠時間が極限まで切り詰められつつあります。写真は、早朝まで眠れなかった日の睡眠をトレースしたものです。今年、Amazonプライムセールで購入したHUAWEI製スマートウオッチの「睡眠トラッキング」の精度は、かなり正確で信頼に足るものだと思っています。ウオッチの裏側で点滅している緑色LEDが心拍数を計測しています。「光学式心拍計」と呼ばれています。心拍数だけでは睡眠中か覚醒中か判別できないので、「加速度センサー」が腕の運動量を検知し、安静時より心拍数が低くかつ一定の運動量が検出されなければ、睡眠状態にあると判定されるというわけです。

さらに、睡眠のステージは、「浅い眠り」、「深い眠り」、「レム睡眠」の3つに分類されます。睡眠中、この3つのステージから成る睡眠サイクルが何度も繰り返されます。何故、このような周期性を持つのか、科学的に解明されていないのだそうです。帯にスウェーデン発・世界的話題書とある『熟睡者』(サンマーク出版)を読むと、できる限り深く眠る(=質の高い睡眠を享受する)には精神的にも身体的にも活動的であることが必要だとされています。PCに向かって座りっぱなしだったり、エレベーターやクルマに頼る生活では睡眠の質は低下する一方です。オフはかなり活動的なのに質の高い睡眠が得られていないのは、日常生活の大半を占めるデジタルライフが元凶ではないかと自己分析しているところです。

『熟睡者』は、午前中に太陽光線を浴びることを推奨しています。「食べたもの」で眠りが変わるという指摘には頗る説得力があります。コーヒーは敵にも味方にもなる存在で、朝一番のコーヒー一杯は体内時計のスイッチを入れる効果があるそうです。一方、午後の遅い時間にコーヒーを摂取すると夜の睡眠泥棒となることは自明ですね。冒頭の「マイスリー」に依存しないように、入眠に役立つとされる「牛乳」(或いは「サワーチェリー」)を積極的に摂取していくつもりです。

以前、当ブログで紹介した『シンプルで合理的な人生設計』(橘玲著・ダイヤモンド社)に「睡眠こそがもっとも効果の高い成功法則だ」とあります。アマゾンCEOのジェフ・ベゾスの平均的睡眠時間は8時間だそうです。睡眠に意識を集中することが成功の最大の秘訣であることにもっと早く気づくべきでした。かつて、受験生の怠惰を戒めた「四当五落」(寝る間を惜しんで4時間睡眠なら合格するが5時間だと落第)という言葉は、完全な時代錯誤だと云わねばなりません。