米ドル金利が高い今こそ、「米ドル建て一時払い終身保険」

先月21日、米国の長期金利が16年ぶりとなる4.35%まで上昇し、9月に入っても低下する気配がありません。米ドル金利が高止まりするなか、対円で米ドル高が進み、ゴールドマンサックスやBoAは、2023年末のドル円予想を150円〜155円レンジに引き上げています。

こうした米ドルの歴史的高金利環境下にこそ、お薦めしたい保険商品が「米ドル建て一時払い終身保険保険」です。この金融商品は50代以上で子どもがいる家庭にお薦めです。妻とふたりの子どもがいると仮定し、夫がこの終身保険に1500万円加入したとすると、500万円×法定相続人の数(3人)=1500万円まで死亡保険金は非課税扱いとなります。ここまでは生命保険を利用した一般的な相続対策です。

生命保険というと掛け捨てのイメージをお持ちになる方が多いかと思います。ところが、この終身保険に加入すべく米ドルで掛金を一時払いすることによって、高いリターンを享受することが出来ます。相続対策だけでなく高い貯蓄性を期待できるというわけです。米長期債10年物の利回りが4%超えの今なら、保険会社は5%前後の予定利率を提示してきますから、結果、保険契約者死亡時に支払われるドル建ての死亡保険金は最低でも払込金額の2倍、条件次第では2.5倍以上になるでしょう。細かい条件面は保険会社によってかなり差があるので、比較検討するといいでしょう。

一見、怪しげなマジックに騙されたように感じられるかも知れませんが、4%超えの高金利・米ドルで長期運用すれば複利効果も手伝って、払込金額の2倍程度の保険金は楽に捻出できるのです。運用資産が投資元本の2倍になる年数を求める簡便式「72の法則」を使って、運用利率を4%と仮定すると、2倍になるのは72÷4%=18年後です。3倍になる年数を求めたければ「115の法則」に従い、115÷4=28.75年となります。

現在、60歳女性なら余命は約29年、60歳男性の余命は約24年です。保険会社は5%超の高額手数料をチャージしてきますが、子どもや配偶者が招来受け取ることになるハイリターンの死亡保険金額を思えば、許容範囲です。残るは為替リスクです。死亡時に想定外の円高になった場合、一時払いした投資元本が毀損する可能性はゼロではありません。しかしながら、米ドル建てで2.5倍のリターンがありますから、契約時為替146円と仮定した場合、ブレイクイーブンポイントは58円40銭です。2011年10月31日に記録した過去最大の円高水準75円32銭でも元本は毀損しないので、最大のリスクファクター・為替リスクも高い利回りで相当程度ヘッジされていると考えて良さそうです。