ビジネスマンに「ドーミーイン」が愛される理由

昨秋、津軽富士の名で親しまれる青森県最高峰・岩木山登山の前泊で「ドーミーイン」を利用しました。当初、岩木山の登山口に近い嶽温泉郷にある老舗旅館「山のホテル」(その後経営破綻)を手配していましたが、朝・夕食付きプランしかなかったのでキャンセルして「岩木桜の湯 ドーミーイン弘前」(写真下:最上階10Fの屋上露天風呂)に変更しました。定宿が決まっていない地域を訪れるとき一番悩むのは宿泊先をどこにするかです。ホテルライフを楽しむことが主たる目的でない場合は特にそうです。日没後にチェックインして、翌朝は早起きして観光に出掛けるわけですから、便利なロケーションに清潔なベッドさえあれば十分です。24時間営業のコンビニが近くにあれば食事付きでなくても構いません。

唯一、こだわっているのが大浴場です。狭いユニットバスではどうしたって旅の疲れは癒されませんから、大浴場のないホテルは原則パスします。その点、ほぼ全施設に大浴場を備える「ドーミーイン」は常に有力な選択肢です。「ドーミーイン」は、ビジネスホテルというカテゴリーに収まり切らない異色の存在なのです。現に「ドーミーイン弘前」ではビジネスユースより観光ユースが勝っていた印象です。

「ドーミーイン」を経営するのは、東証プライム市場に上場している株式会社共立メンテナンス東証コード:9616)です。全国展開する「ドーミーイン」は、現時点で89施設を擁し88施設が大浴場(サウナ・水風呂)を完備しています。ベーシックブランドの「ドーミーイン」のほかに、ハイエンドブランドの「ドーミーインPREMIUM」や和風テイストの全館畳敷き「御宿野乃」など別ブランドを揃えて宿泊者の多様なニーズに応えています。施設のHPを見ると英語・中国語・韓国語に切り替えが可能ですから、インバウンド観光需要にもしっかりと対応しているようです。

「ドーミーイン弘前」のレセプションフロアでは、おしぼりや地元青森県産りんごジュースが提供されていました。さらに、湯上り処には冷凍庫が備えてあって、風呂上がりに無料でアイスキャンディを頂けます。朝風呂のあと立ち寄ったら、乳酸菌飲料・ヤクルトが用意されていました。夜は、夜鳴きそば(醤油ラーメン)がこれまた無料で振る舞われます。ご当地メニューが充実している朝食バイキングのクオリティも高そうです。

来週末、最上階にサウナ付き天然温泉大浴場を備えた「ドーミーインPREMIUM大阪北浜」に宿泊する予定です。繁華街に近い「PREMIUMなんば」はかなり前から満室で予約できませんでした。好立地にあってキメ細かいサービスを提供する天然温泉大浴場完備の「ドーミーイン」がビジネスマンに愛されるのは無理からぬことなのです。