JR・SUICA定期券を使ったエキナカ利用は有料だと心得よ!

JR・SUICA定期券を使って都心に通勤する息子が、無印良品で買い物をするために最寄り駅のエキナカに向かいました。SUICA定期券を使えば、入場料を支払わずに駅に入場し、買い物を済ませて出場できると思い込んでいたからです。かく言う自分も息子と同じ見解でした。ほどなく息子は憤慨して戻ってきました。

結論を先に申し上げます。SUICAを使って駅に入場し、同じ駅から出場するとチャージ残高から入場料(電車特定区間内は140円)が自動的に引き落とされます。定期券は入場券の代わりにはならないということです。乗車券(定期券を含む)はあくまで列車に乗車するために発行される券であって、改札内利用は乗車にあたらないというのがJR東日本の公式見解です。因みに、改札内の滞在時間は2時間までだそうです(超過した場合は有人改札対応となります)。

乗車券と入場券の違いをきちんと理解している鉄道利用者は寧ろ少数派ではないでしょうか。息子のように誤った理解をしている鉄道利用者が大半ではないかと思うのです。そもそもの発端は昨年3月、JR東日本が「タッチでエキナカ」というサービスを始めたことにあります。SUICA発売から20年かかって実現したサービスなのだそうです。会計上、「運輸収入」と「旅客雑収入」を区別するために10種類ものICカードに対応できるようシステムを改修するのに長い時間を要したという訳です。つまり、2021年3月までは、定期券で同じ駅を入出場しても、別途入場料をチャージされることはなかったということになります(そう理解しています)。

JR東日本の2022年3月期決算は949億円の赤字。SUICA定期券利用者がエキナカで買い物する場合くらい、入場料を不徴収にした方がテナントが潤い、長期的に見れば運輸事業以外の流通・サービス事業に寄与するのではないでしょうか。正直、JR東日本はセコいと思うのです。