JR青梅線・「奥多摩駅」を解剖する

4月1日の昨日はまさに花冷え。本を返却するため図書館に向かう道中、外気温は7℃前後と震えあがるような寒さでした。新年度入りしたものの、3年目に入ったコロナ禍に終息の気配微塵もなく、ロシア軍のウクライナ侵攻は依然続いています。この1ヵ月で対ドルで円安が5%以上進み、原材料高・原油高と相俟って、あらゆる商品・サービス価格が急ピッチで上昇しています。給料が伸び悩むなか物価だけが一本調子で上昇すれば、日本経済はスタグフレーションに近い状況になりそうです。しかし、消費の手控えは却って合成の誤謬を招き、視界不良の世相をさらなる混迷に導くだけです。ここはあと1ヶ月と迫ったGWの計画でも練ることにしましょう。

先月はホリデー快速を利用して2回、JRJ青梅線終着点・「奥多摩駅」(住所:東京都西多摩郡奥多摩町氷川210)を訪れました。GWともなれば大勢の乗降客で賑わうことでしょう。登山、ハイキング、フィッシング、サイクリングなど奥多摩観光の起点となる「奥多摩駅」の標高は343m、都内JR駅のなかで最高標高にある駅舎です。「ここが東京?」、初めて訪れた人は必ずそう思うに違いありません。2019年4月にリニューアルされた山小屋風でレトロな駅舎が出迎えてくれます。そんなデザイン性が評価されて「関東の駅100選」に認定されています。開業は1944年7月に遡ります。1971年2月1日までは「氷川駅(ひかわえき)」と呼ばれていました。先日、「奥多摩むかし道」で見かけたのは、小河内ダム建設用資材を運搬するため敷設された東京都水道局小河内線(5年存続)の廃線跡、起点は旧「氷川駅」でした。

奥多摩駅」のプラットホーム(注)は緩いカーブを描いています。中央線・飯田橋駅のように車両とホームの間に大きな隙間があるので、乗降の際は足下に要注意です。このような曲線部が生じるホームは島式(しましき)ホーム(island platform)と呼ばれています(写真は『鉄道技術用語辞典』から拝借しました)。ホームの延長や拡幅が困難な反面、反対方向への乗換えが容易ですし、地下通路で改札へ誘導されるので頗る便利な印象です。改札を抜ければ、正面に丹波、峰谷、奥多摩湖方面行のバス乗り場があってアウトドアライフと直結しています。JR東日本は青梅~奥多摩間を「東京アドベンチャーライン」と称して、ラッピング車両を運行させています。

奥多摩駅」改札を出て左手に観光トイレ(2020年2月にリニューアル)があります。ホリデー快速おくたま1号が到着すると乗客は大抵このトイレに直行します。利用する度、その清潔さに感動すら覚えます。手作業の清掃に従事するのは「 OPT(オピト)」の愛称で知られる奥多摩総合開発の社員さんたち。「OPT」は「オクタマ・ピカピカ・トイレ」の略だそうです。一番感心するのは、便器のみならず床タイルまでピカピカに磨いてあることです。泥だらけの登山靴でトイレに入る登山客は少なくありません。これでは「OPT」の皆さんに顔向けできません。足洗い場が併設されていますから、必ず泥は落として入場しましょう。自然環境の保全然り、観光客の心掛け次第です。

(注)慣用的表現に従い敢えてプラットホームと書きましたが、駅のホームの英語表記は"railway platform"です。カタカナ表記は正確を期すればフォームと書くべきです。くれぐれも"home"(家)のことだと勘違いしないように。