2022年GW中篇|小田急<丹沢・大山フリーパス>を使った日帰り大山詣り

先月下旬、想定外のヤマビル攻撃に見舞われた大山詣りのリベンジを兼ねて、晴天に恵まれたGW6日目、再び大山詣りに出掛けました。今回は、大混雑の予想されるGW真っ只中ですから、クルマではなく新宿駅から小田急線に乗車し、大山をめざしました。伊勢原駅バス停で神奈川中央交通の臨時直行便に乗車するとほどなく、伊勢原市出身の金原亭馬玉師匠によるダイジェスト版古典落語大山詣り」が聞こえてきます。20分の乗車時間を使って大山の魅力をアピールする粋な車内放送に感心頻りでした。復路では小噺3話と日向薬師の紹介があるそうです。

中央線沿線住まいなので小田急はめったに利用しません。江の島・鎌倉や箱根へ出掛ける場合は専らクルマを使います。調べてみれば、小田急は3種類の行楽用フリーパスを用意しています。初めて、<丹沢・大山フリーパス>を新宿駅南口の券売機で購入しました。券種は2種類あって、新宿発の購入代金は次のとおりです。両券種の料金の違いは、Aキップにだけ大山ケーブル(繁忙期往復運賃:1270円・子供640円)の利用代金が含まれていることです。ケーブルカーを利用して大山山頂をめざしたり、子供連れでハイキングをしたりする場合は、Aキップを購入するといいでしょう。両フリーパスを使えば、小田急線本厚木~渋沢間と神奈川中央バスの指定区間にかぎり、自由に乗り降りできます。有効期間が2日間あるので、工夫して使えばかなりお得な気がします。

Aキップ 大人2520円(子供920円)
Bキップ 大人1560円(子供400円)

大山詣りをする場合、新宿~伊勢原間は快速急行でちょうど1時間。注意点はロマンスカーなど特急を利用する場合、別料金となることです。新宿始発の快速急行は10分間隔で運行されているので、乗り遅れてもじきに次の便が来ますし、なにより伊勢原駅まで座っていけるのが有り難い。

車内で目にした<新緑の大山>の中吊りポスターどおり、わずか二週間足らずで山麓は新緑が目に眩しい季節を迎えていました。8時半過ぎ、大山阿夫利神社下社の拝殿前には参拝者の行列ができていました。今回は本坂経由の山頂アタックを断念して、下社~見晴台間のピストンにとどめました。眺望のいい見晴台に9時半前に到着、そこでブランチを済ませました。ひっきりなしに登山者がやってきてベンチに腰を下ろし休息します。お昼時には大混雑になったことでしょう。

ひと足先に大山ケーブル駅まで戻り、前回やり過ごしたとうふ坂を下り、良弁滝・あたご滝を見て、バスで伊勢原駅に戻りました。ここから<丹沢・大山フリーパス>の特典をフル活用します。次に向かったのは1駅先の鶴巻温泉駅。北口から徒歩数分の場所に公営日帰り温泉「弘法の里湯」があります。マンションが立ち並ぶ一角に日帰り温泉とは意外でした。<丹沢・大山フリーパス>を提示すると、2時間1000円の通常利用料から200円の割引を受けられます。登山やハイキング帰りのお客さんで受付けはごった返していましたので、GWや秋の行楽シーズンは混雑覚悟で臨みましょう。源泉が2つあってカルシウムやナトリウムイオン豊富な内風呂が人気のようです。

ハイキングの疲れを癒したら、次は逆方向の本厚木駅へ向かいます。厚木の最強ローカルフードとされるホルモンがお目当てです。お風呂上がりに飲むキンキンに冷えた生ビールと名物シロ(豚の大腸部位)は紛れもない黄金の組み合わせです。あっという間に制限の2時間が過ぎて、本厚木駅から快速急行に乗り込みました。車窓からは大山の山裾に沈まんとする夕陽が見えます。均整のとれた美しいピラミダルな山容を眺めながら、また来ようと思うのでした。