従来型旅行代理店も今や絶滅危惧種〜GoToトラベルはOTAに限る〜

「実践ビジネス英語」10月号のテーマは、”Vanishing Professions”「消えゆく職業」です。すぐ思いつくのは、秘書やエグゼクティブ・アシスタント。2000年以降で150万(全体の49%)超の仕事が失われたといいます。組織のフラット化に伴い、役員(エグゼクティブ)の特権(perks)だった社用車、個室、専用ダイニングも姿を消しつつあります。2030年までに、オフィスの補助的仕事は完全に消滅することになりそうです。

絶滅危惧種リストに載っている仕事のひとつに旅行代理店(以下:従来型旅行代理店と呼びます)が挙げられます。過去に海外旅行で少なからず不愉快な思いをさせられたのが忌まわしきこの従来型旅行代理店。それ以来、フライトやホテルは可能な限り自分で手配することにしています。実店舗を持たず新聞広告やネットで集客する阪急交通社は悪徳業者の典型で、彼らのホテルレーティング(当社基準と称するいい加減な基準です)など出鱈目もいいところなので、決して信じてはいけません。特に海外のホテルは酷く、現地代理店任せなので、本社の人間は誰ひとり現地視察などしていません。彼らの「スタンダード」は、「サブスタンダード(平均以下の劣悪)」だと思って間違いありません。「スタンダード」クラスと称するホテルを複数リストアップしておいて、劣悪なホテルをあてがうのが彼らの常套手段です。食事も最低です。トラピックスやクリスタルハートは阪急交通社が展開するブランドなのでくれぐれも手を出さないように!

10/1から東京発着もようやくGoToトラベルに仲間入りしました。これからGoToトラベルで旅行を計画なさっている方は、OTA(オンライン・トラベル・エージェント)を賢く利用しましょう。OTAの双璧はリクルート傘下のじゃらん楽天トラベルです。自分はWEBサイトが見易い一休(Yahoo傘下)を以前から贔屓にしています。予約・変更・キャンセルが簡単なこともOTAを使う大きなメリットだと思います。

従来型旅行代理店の提供プランはおしなべて硬直的で自由度がありません。添乗員のいないプランもありますが、添乗員など邪魔なだけです。国内旅行であれば、フライトは75日以前に個別手配しておけば、料金は正規料金の1/5程度に収まります。ホテル乃至旅館は迷っているのであれば、複数の先に予約を入れておく手もあります。残室がどんどん少なくなっていくホテルは人気があるということです。同じホテルであっても、OTAであれば、部屋の広さ、朝食の有無、オーシャンビューか否かなど、通常10数種類の選択肢が用意されています。室内の様子もWEB上で簡単に閲覧できる上、直近の口コミも掲載されているので、決定材料に事欠きません。

GoToトラベルを利用する東京都民なら、行き先は北海道か九州・沖縄(離島含む)あたりが狙い目でしょう。OTAを使って、従来型旅行代理店プランより15〜20%安くて良質な旅を楽しもうではありませんか。

昨日は有名OTAサイトで割引金額の大幅引き下げ告知が相次ぎ、ネット上で悲鳴に近い恨み節が聞かれました。これから宿泊予約する人の割引上限は1回当たり3500円となり、1万円を超える宿泊は政府が当初アピールした35%割引(Max14000円)ではなくなったのです。高級宿に予約が殺到し安宿が恩恵に浴さない制度的欠陥を是正する狙いではありますが、こんなときこそ、庶民は普段なら手の届きそうにない高級ホテルの泊まりたいのです。やれやれ、GoToトラベルの迷走はまだまだ続きそうです。