スポーツジムに通う外国人

去年の後半から、ジム通いの頻度を週2から週3に変更してトレーニングに精を出しています。以前は株主優待を利用して年100日程度の利用でした。ジムの運営会社が大手不動産会社に買収されて非公開会社となったため、やむなくフルタイム会員になったことも利用頻度を上げた理由のひとつです。

賑やかなスタジオ派とは対照的にトレーニングメニューを淡々とこなすマシン派は、男女を問わず群れたりしません。ときどき見かける夫婦連れが言葉を交わす程度です。週3ともなるとジム通いの時間帯を工夫しないとスケジュールのやり繰りが大変です。夕方の決まった時刻帯にジムに通っていると、自然と常連さんの顔ぶれやルーティンが分かるようになります。

最近、バスルームで見かけたことのない黒人男性と遭遇するようになりました。ほれぼれするようなガタイの持ち主で、鍛え上げられたその筋肉はジムでもピカ一間違いなしです。水風呂でよく隣り合わせになります。サウナで2人きりになった昨夜、思い切って言葉をかけてみました。

流暢な英語で話し始めるので少々戸惑いました。聞けば、ナイジェリア出身で父親が外交官なのだそうです。「アフリカの巨人」と称されるナイジェリアの公用語は英語ですから当然です。筋骨逞しい理由を尋ねれば、ボクシングのトレーナーをしているからだと。姪御さんと共に日本暮らしも長いようです。そんな彼曰く、<日本人コミュニティでは外人は異質な存在、まして自分はアフリカ人、奇異の目で見られていることはそれとなく分かる。コミュニケーションが煩わしいので専らトレーニングに集中することにしている>と。故国から遠く離れた異国の地で黙々とトレーニングに励む彼の姿に共感を覚えました。