「ななつ星」に乗車しますか?

いよいよ、今月15日からJR九州の豪華寝台列車ななつ星」が運行を開始します。7両編成の製造費は30億、新幹線一編成分に相当します。のっけから(岐阜の方言?)お金の話で恐縮ですが、3泊4日コースの乗車最高料金は55万円(3泊4日コース)だそうです。

寝台列車が次々と姿を消すなかで、新たに寝台列車が投入されるのを鉄道ファンとして素直に喜びたいと思います。「北斗星」や「カシオペア」をはじめ、海外の長距離鉄道「カタランタルゴ号」(スペイン)や「青蔵鉄道」(チベット)に乗車した経験から、思うつくまま気になる点を列記してみます。ソロモン流で紹介された「ななつ星」のサービス内容も参考にさせてもらいました。


(外観)ロイヤルワインレッドの鏡面仕上げはシックで好感がもてます。
(デザイン)好き嫌いの分かれる水戸岡鋭治さんのデザインは◎でいいと思います。
(内装)ドーム天井がおしゃれです。横になりながら景色を楽しめるように車窓を低くした点は高評価。洗面鉢は14代柿右衛門作、シャワールームにヒノキ材と随所にこだわりが感じられます。
(景色)阿蘇、湯布院、桜島あたりが見所か。ソロモン流で紹介された慈恩の瀧や道真ゆかりの天拝山は期待外れの感が否めません。車窓から見る九州の田園風景は未知数。
(サービススタッフ)ホテルマンやCAを採用して訓練しているようですが、俄か仕立ての印象は拭いきれません。価格に見合ったサービス提供まで時間がかかりそう。
(途中下車先)黒川温泉の「山みず木」や5部屋しかない「天空の森」へのアウティングは評価に値するも、従業員のいでたちに疑問符。
(乗り心地)電気式ディーゼル機関車DF200-7000、騒音や振動が抑制される機能が強化されているので、乗り心地は期待できそう。
(運賃)破格・・・

「動く高級旅館」をめざす志や良し。リニアや新幹線とは対極のゆっくり走らせるというスタンスも鉄道の旅の復権に効果大ではないでしょうか。

客室はわずか14室(定員30人)、乗車券はプラチナチケットと化しています。価格に見合ったサービスが期待できるのかやや懐疑的ですが、乗りたいという気持は抑えきれません。来年は切符争奪戦に参加して、日本版オリエントエクスプレスという看板に偽りがないのかどうか、実際に確かめてみようと思っています。