期間限定【鉄道開業150年記念 JR東日本パス】の使い勝手

日本初の鉄道が開業したのは1872年10月14日、今から150年前です。明治時代が始まってわずか5年で新橋~横浜間(約29km)に鉄道が敷設・開業されたわけですから、新政府の近代化への意気込みは並々ならぬものだったのでしょう。旧新橋駅があった辺りに資料館「旧新橋停車場」があります。しばらくご無沙汰しているので、企画展示でも覗きに行こうかと思っているところです。

先日、来客を出迎えに最寄り駅に行ったとき、「鉄道開業150年記念JR東日本パス」の広告に目が留まりました。たまたま来月、青森に遠征登山に出掛ける予定があるので、早速パンフレットを入手し、使い勝手やコスパを分析してみました。パスの価格は大人22150円(子供10150円)で有効期間は3日間です。その間、フリーエリア内が乗り放題となり、特急・新幹線自由席が対象となっています。

先ずはメリットから。JR東日本の運行エリアが対象ですから、出発地から遠ざかれば遠ざかるほど価格メリットが効いてきます。東北新幹線新青森駅まで足を運べば東京~新青森駅間往復で30%強の割引を享受できます。次に、新幹線や特急の自由席にかぎり4回まで指定席乗車が可能なので、早くからホームに並んで空席を確保する手間が省けます。付帯特典として、駅レンタカーや駅弁(10%)等の割引が受けられます。

一方、最大のデメリットは片道3時間あまりかけて青森へ移動したとしても、パスの有効期間が3日と短いため、移動距離の割に現地で過ごす時間が限られることです。鉄道の旅を満喫したい鉄オタにはキャッチコピーのように<乗れば乗るほどおトク>なパスかも知れませんが、観光目的の場合、慌ただしい旅になってしまいます。せめて、利用期間を4~5日にしてくれれば良かったのにと思います。次のデメリットは、利用期間が「鉄道の日」の10月14日から10月27日までの2週間かぎりであることです。

結局、このパスを利用せんがために、3泊4日の旅程をやむなく2泊3日に短縮しました。パスの販売は「えきねっと(Web)」限定です。初めて「えきねっと」のユーザー登録を行いましたが、3Dセキュアのクレカ登録が必要で、受け入れられないクレカがあったりして手続きに結構手間取りました。今回の旅ではメリットが勝りましたが、パスの商品設計がユーザーフレンドリ―でないため、評価は微妙といったところです。