2020年3月:京都ゑびす神社初参拝

まだ桜が蕾の3月三連休の最終日、半日ほど京都に立ち寄りました。昨年8月16日(五山の送り火)以来になります。いつも大行列の「葱や平吉」高瀬川店でランチする前に、まだ一度もお詣りしたことのない京都ゑびす神社を訪ねました。

花見小路の先にある建仁寺近場にありながら、まったく盲点でした。栄西禅師が建仁寺建立にあたり、その鎮守社として設けたものだそうです。五花街のひとつ、宮川町もすぐ近くです。七福神信仰の嚆矢は室町時代に興った都七福神に溯ります。なかでも唯一の日本生まれの神様として知られる「ゑびす神」が祀ってあるゑびす神社には親しみを感じます。お正月は七福神めぐりの参拝客でさぞ賑わうことでしょう。

訪ねてみると、境内は思ったより狭くてこじんまりとしていました。木屋町通りから松原橋経由鴨川を渡って新道通りを北上したので、京都ゑびす神社の裏手から入場することになります。正面は大和大路通り沿いになります。というのも、京都ゑびす神社には一の鳥居の先に写真のような二の鳥居があって、ゑびす様の福箕(ふくみ)が飾られています。投げ入れたお賽銭が入ると願い事が叶うという言い伝えがあります。よく見ると、手前の大きな熊手の先、ゑびす様の顎の下に福箕があります。ご縁ならぬ5円では軽すぎるので10円で試してみました。2回目で手前の熊手が受けとめてくれましたが、その先の福箕へお賽銭を投げ入れるのはかなり難しそうです。二人連れの女性観光客が不思議そうに様子を眺めていたので、言い伝えを伝授すると早速お賽銭投げにチャレンジ、何度も運試しされていました。

「十日ゑびす大祭(初ゑびす)」の日は参拝客が多いので福箕は白い布で覆われ、賽銭投げは禁止となるそうです。お花見の季節の前だったことに加えて、新型コロナウイルス禍で観光客はまばら。京都は混雑が和らぐオフシーズンが狙い目です。

拝殿正面でお詣りしたら、拝殿お左側面に回りあらためてお詣りが必要です。<優しくトントンと叩いて下さい>と戸板に書いてあります。ゑびす様は晩年耳が遠くなったので、耳元に届くようにという配慮なのでしょうか。


2020年は世界的な新型コロナウイルスの拡散でオリンピックは延期、世界経済は視界不良どころか、崩落の危機を迎えています。1月にお参りすると、「七難即滅、七福即生極まりなし」と言われる都七福神めぐり、一度は大護符を購入して、各社を参詣したいものです。