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市川海老蔵展レビュー@日本橋高島屋S.C.

海老蔵さんが十三代目市川團十郎を襲名する日が近づいてきました。来年5月から始まる襲名披露興行は、歌舞伎座で異例の3ヶ月間続きます。ちなみに、十二代目團十郎襲名披露興行(1985年4-6月)は昭和歌舞伎界の最大イベントで、「30億円興行」と称されました。今回も大名跡ならではの歌舞伎界挙げての大イベントです。2020年東京オリンピックさながら、すでにカウントダウンが始まっています。

その襲名披露を控え、十一代目海老蔵最後となる展覧会(「十三代目市川團十郎白猿周明記念市川海老蔵展」)が日本橋高島屋で開催されています。見所は何と言っても松竹秘蔵写真のパネル展示。一部を除いて、写真撮影が可能ですので、この機会に撮りだめさせてもらいました。あらためて、大写しになった海老蔵さんの表情を見ると、その目力に圧倒されます。厄落としのご利益もあるという「にらみ」は、成田屋だけに許されたお家芸なのです。

お父上の十二代團十郎の遺志を受け継ぎ、海老蔵さんも「歌舞伎十八番」の復活に注力しています。こちらの写真パネルも大変充実しています。まだ観たことのない演目の上演に期待も膨らみます。

主戦場の歌舞伎座新橋演舞場だけではなく、海外公演における海老蔵の活躍にも注目です。2007年、初のパリ・オペラ座公演を実現させたのも海老蔵さんです。歌舞伎がオペラやバレエに匹敵する舞台芸術の世界的ステータスを獲得するのも、遠い未来のことではないような気がします。

市川宗家の大看板を背負う一方、伴侶の麻央さんを喪い、幼いふたりのお子さんの父親と母親の役目も果たさなければならない海老蔵さんの日常に思いを馳せると、本当に頭が下がります。その獅子奮迅の頑張りのお蔭で、長女麗禾ちゃんは四代目ぼたんを襲名。勸玄君に至っては、来年の八代目新之助襲名披露を控え「なぜ、新之助なんだ、海老蔵がいい、いや團十郎がいい」と頼もしいかぎりの発言で周囲を驚かせているそうです。遊びより稽古が好きだという勸玄君(七月大歌舞伎の「外郎売」貴甘坊の4分間にわたる早口の言い立てはお見事でした!)の前途も洋々 、来年のおふたりの襲名披露が楽しみでなりません。

東京の会期は9/8まで。まだご覧になっていない歌舞伎ファンはお見逃しなく!