強い寒波の影響で日本海側を中心に大雪となった昨日、京都も積雪を記録し、京都競馬が9年ぶりに中止されたそうです。降りしきる雪のなか三条大橋を足早に渡る人を捉えた報道写真を見て、改めて<雪化粧した京都は絵になる>とひとりごちたのでした。
降雪となればいずこの観光地も閑古鳥が鳴くのが当たり前。ところが、年間50百万人以上の観光客が訪れる京都では、真逆の光景を目にすることになります。特に、雪の降った日の金閣寺の賑わいは有名です。8時開場の駐車場には長い車列が出来て、雪化粧した鹿苑寺金閣を写真に収めようと観光客や京都人が殺到するのです。あと一週間、京都行きがずれていたら、自分もその行列に加わっていたことは間違いありません。清水寺の大屋根を雪が覆って出来る色彩のコントラストの見事なこと。そこから、得も言われぬ風情が生まれます。四季が織りなす儚さこそ、日本人の魂を揺さぶるのでしょう。雪の日にわざわざ東京から京都へ足を運ぶことはさすがにありませんが、2012年2月下旬のこと、比叡山の麓のホテルで目覚めたら一面銀世界という得難い経験をしたことがあります。そんな日との再会を願って、冬の京都へまた足を運びたいと思うのです。