秋のバラフェスタを愉しむ


秋晴れに恵まれた日曜日の昨日、半年ぶりに神代植物公園に出掛けました。春と秋に開催されるバラフェスタを毎年楽しみにしていて、ばら園コンサートが行われる日を狙って訪れることにしています。今年は国立音大卒のサキソフォン奏者のデュオがピアノ演奏をバックにスクリーンミュージックを披露してくれました。秋咲のバラの開花状況も見頃にあたり、おにぎり持参ですっかり園内で寛いでしまいました。

神代植物公園は1961年に開設され、なかでも人気のばら園は関東でも最大級の存在です。沈床式庭園と呼ばれ、中央の噴水を挟んでシンメトリックにばら園が拡がります。79種類の原種バラコレクションなどが高く評価され、2009年の第15回世界バラ会議バンクーバー大会において「世界バラ連合優秀庭園賞(WFRS Award of Garden Excellence)」を受賞しています。

ばら園のテラスから庭園に近づくだけで甘い香りが漂ってきます。花弁に鼻を近づけて香りを確かめている来園者の姿が目につきました。華やかなで甘い香りを放つダマスク系の「パパ・メイアン」やその名のとおりの「芳純」(日本を代表する育種家鈴木省三氏の作出)など、春バラに匹敵する規模のバラが一斉に花開いていました。著名人の名を冠したバラも見応えがあります。紙上鑑賞会よろしく、幾つか気になったバラをご紹介しておきます。写真は上から天津乙女マリア・カラス(白はホワイトクリスマスです。



ばら園以外の見どころとしては、今年5月にリニューアルオープンしたばかりの大温室がお薦め。採光を工夫したのでしょうか、展示空間がかなり明るくなった上に、解説パネルが充実したので時間をかけて見る価値があります。特に、入口の左手にある熱帯花木室が楽しめます。ダースベイダーのような植物(アリストロキア・サルバドレンシス)をはじめユニークな形状の樹木や植物が目白押しです。

戸外ではダリアが満開でした。黄色い花弁にシジミチョウが止まった写真もご覧下さいませ。