チリ産ワインの輸入量がフランス産を抜いてトップに!

チリ産ワインの輸入量がフランス産を抑えて初の首位、ワイン通ならずとも少なからず驚かされるニュースではありませんか。メディアは次のように報じています。

財務省が発表した貿易統計によりますと、去年1年間のワインの輸入量はスパークリングワインなどを除いて1億8560万リットル余りと、前の年を2.6%上回りました。輸入量を国別にみますと、フランスからの輸入量は前の年より2.7%減って5151万リットルだった一方、チリからは18%増えて5159万リットルでした。この結果、チリ産のワインが、30年以上にわたって1位を維持してきたフランス産を抜いて初めてトップになりました>

ソムリエ試験のテキストでは、チリやアルゼンチン或いは南アはニューワールドに分類され、テキストの後ろの方で付け足し程度に触れられているに過ぎません。そのチリが何故、長年首位をキープしてきたフランス産ワインを抑え、我が国のワイン輸入量首位に立ったのでしょうか?

2007年に日本とチリの間でEPA=経済連携協定が発効し、関税が段階的に引き下げられたことや、チリのワインメーカーが日本に対する営業活動に力を入れるようになったことが輸入量増加に貢献したと云われています。スーパーの棚でも数多くのチリ産ワインを見かけるようになりました。

チリカベはかつては安ワインの代名詞となっていましたが、今や、認識を改める必要があります。確かにチリのワイン造りの歴史はそれほど長くはありまぜん。本格的なスタートは1851年、チリぶどう栽培の父、ショルヴェストーレ・オチャガビアがフランスから高級ぶどう品種を導入したのを嚆矢とします。

そのチリのテロワールの特徴と云えば、先ず思い浮かぶのが、国の四方を海洋、砂漠、山脈に囲まれ厳しい自然環境です。その乾燥した気候がフィロキセラフリーのぶどう樹を多く育んでくれることになります。チリ産ワインにはポリフェノールが多く含まれているのも見逃せない特徴です。黒ぶどう1位はカベルネ・ソーヴィニョン、次いでメルロー

お薦めは以前ブログで紹介した「デル・スール」がうりぼう一押し、『神の雫』でも取り上げられた「コノスル・カベルネ・ソーヴィニョン・レゼルバ」(ヴァラエタルのエチケットには自転車があしらわれています)もお薦めです。
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