読書

『もしドラ』が売れる理由

今朝の新聞広告によればベストセラー『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』の販売部数が138万部を突破したそうです。少女コミックを思わせる表紙イラストに一度で覚えられそうもない長い書名、その上、現代経営学の第…

伽藍を捨ててバザールに向かえ!・恐竜の尻尾のなかに頭を探せ!

帯に書かれたタイトルの二行が気になって橘玲さんの最新作『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』(幻冬舎)を買い求め一気に読みました。見城徹氏率いる幻冬舎は出版業界の風雲児だけあって本のネーミングや帯広告に耳目を驚かすものが少なくありま…

終活のススメ〜『葬式は、要らない』が売れる理由〜

かつて、オウム真理教を擁護したために勤務先の女子大を追われることになった島田裕巳さんの近著『葬式は、要らない』は葬式無用論を唱える実用本のように見えて実は立派な宗教入門書です。日本人の死生観をおさらいする上で大変参考になりました。タイトル…

『おおきな木』を読んで

シェル・シルヴァスタイン作・本田錦一郎訳の篠崎書林版『おおきな木』(原題”The Giving Tree”)が村上春樹さんの新訳で甦りつい最近あすなろ書房から出版されました。息子がまだ園児の時分、良質な絵本を求めて原宿のクレヨンハウスによく足を運んだもので…

「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」

毎年8月が訪れると書棚から『日本のいちばん長い日』(文春文庫・半藤一利著)を手にとって再読することにしています。一億総玉砕が叫ばれたこの時代に戦争を終結させることが如何に難事であったかを知るにはこの本を読むに限ります。大方の社会人に昭和史の…