尾瀬トレッキング〜鳩待峠からアヤメ平へ〜

昨日は、日帰りで尾瀬に行ってきました。夜明け前の3時50分に自宅を出発し,帰宅したのは23時過ぎ、実に長い1日でした。天気にも恵まれ、延べ9時間、尾瀬にいたことになります。

鳩待峠(1691m)からルートの最高点にあたる中ノ原三角点(1968m)までは上り坂。途中、傾斜湿原の横田代でひと休み。背後に至仏山が聳えています。平らな尾瀬ヶ原とはひと味違う風景です。最高点を30分ほど下って少し上り返すと、天上の楽園と呼ばれるアヤメ平にたどり着きます。そこには、燧ケ岳や至仏山を背景に草紅葉や池塘が拡がり、さながら大自然のパノラマでした。1950〜60年代は、富士見峠を越えてアヤメ平へというのが尾瀬入山のメインルートだったそうです。自然保護が今ほど叫ばれなかった時代、驚くべきことにアヤメ平の湿原内で球技やフォークダンスが行われていたのだとか! 湿原は忽ち荒廃してしまいました。そして、1966年から始まった湿原の復元作業は今も続いています。まだ養生中の箇所がありましたが、アヤメ平は往時の姿を取り戻しつつあるようです。1年で1ミリしか成長しない高層湿原の泥炭層の復元には気の遠くなるような歳月が必要なわけです。

アヤメ平を抜けると、次は長沢新道経由で尾瀬ヶ原へと進みます。長沢頭から長沢へ下る急坂は、木道が整備されておらず、1時間以上かけて攻略する羽目に。ようやく竜宮十字路に辿りつき給水、見晴の弥四郎小屋まで移動して、昼食休憩を取りました。冷たい弥四郎清水で喉を潤したのでした。

シルバーウィークのど真ん中にあたったせいで、尾瀬は、昨年のこの時期訪れたときとは大違いの人出でした。帰りの関越自動車道は案の定大渋滞で些かへこたれたました。

この日、たまたま見晴(みはらし)で昼食休憩していた頃、沼尻休憩所(「ぬしりきゅうけいじょ」と読みます)が全焼してしまったのですね。今日になって知りました。6月上旬には、長蔵小屋が経営するこの休憩所で美味しいコーヒーを頂いたばかり、大変驚いています。尾瀬沼の憩いのスポットだっただけに残念でなりません・・・