燧裏林道から三条ノ滝展望台へ(御池ロッジ前泊)

宿泊先の御池ロッジは、前日の燧ケ岳アタックには絶好のポジション。登山口に接した公営駐車場手前に専用駐車場があるため、車内に着替えや翌日の装備をデポできるという利点があります。その上、御池ロッジはホテル並みの施設でとても快適に過ごせます。強いて難点を挙げるとすれば、お風呂の営業が午後からのため、朝風呂には入れないことでしょうか。

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2日目は、早朝こそ朝日が差し込みましたが、燧裏林道(通称ひうちうら)に入る7:30を過ぎると薄曇に。めざすは三条ノ滝、片道約3時間半の行程です。燧裏林道最大の湿原上田代(1610m)と三条ノ滝展望台(1280m)との標高差は330m。尾瀬ヶ原のような湿原の大パノラマと違って、樹林帯を通り抜けながら点在する中小の湿原をトレッキングするコースになります。起伏こそ乏しいものの、7:30に御池登山口を入って三条ノ滝で折り返しても、往復7時間以上掛かります。途中、シボ沢に架かる吊り橋「裏燧橋」は絶好の休憩ポイントです。

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その先、兎田代からはかなりの勾配を下って三条ノ滝へ。滝の水しぶきの音を聞きながら展望台へと進みます。ここがコースの最大の難所、三条ノ滝展望台には鉄鎖のついた急勾配の階段で降下します。10時30分過ぎに到着、空を仰ぐと少しずつ晴れ間が見えてきました。ここで少し早めの昼食休憩に。山口からやってきた学生さん、初めてのトレッキングらしい西東京市からやって来たご夫婦、みなさん思い思いに展望台から落差100mを誇る名瀑(wikiには日本三大名瀑とあります)を眺めていらっしゃいました。好天だと決して広くはない展望台はかなり混雑しそうです。この三条ノ滝ー御池往復に加え赤田代を中継地に選ぶと、かなり駆け足のトレッキングになりそうです。往路、赤田代の温泉小屋からスタートして御池に向かうパーティ複数とすれ違いました。鳩ノ巣スタートにせよ、御池スタートにせよ、三条ノ滝〜赤田代周辺までは長丁場、容易に近づけないところがこの名瀑の魅力に他なりません。

御池に戻って、御池ロッジ併設の「尾瀬ブナの森ミュージアム」(入場無料)に立ち寄りました。地下の尾瀬大型ジオラマはとても見応えがあります、御池起点の登山やトレッキング終了後に立ち寄れば、コースの地形や高低差が分かって大変便利です。燧裏林道には「田代」という地名がたくさんあります。不思議に思っていたこの点も、パネルの説明で氷解。「田代」とは尾瀬に点在する中小湿原の別称なのだそうです。

今回、散策がてら、貝殻が5センチ以上にもなるという大変珍しい左巻きのカタツムリの写真を狙っていたのですが、遭遇は叶いませんでした(写真は小型の右巻きカタツムリでした)。ミュージアムのスタッフさん曰く、梅雨時によく見かけるのだとか。「チャイロヒダリマキマイマイ」と次回こそ出会いたいものです。

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