鎌倉・金沢街道をめぐる旅~報国寺・浄妙寺・瑞泉寺~

東京から日帰りの旅は、午前中、神奈川県立近代美術館|葉山で過ごし、ランチを挟んで午後から金沢街道周辺の古刹をめぐることに。金沢街道は文字どおり、鶴岡八幡宮周辺から横浜市金沢区六浦へ通じる街道のことで、古くは「塩の道」として利用されていたそうです。

街道沿いには、鎌倉最古の寺といわれる杉本寺、竹庭が有名な報国寺鎌倉五山第五位の浄妙寺などが点在しています。今回は、鶴岡八幡宮参拝者駐車場を起点に、徒歩で報国寺浄妙寺鶴岡八幡宮参拝者駐車場と往復しました。幹線道路の金沢街道は、クルマの往来が激しいわりに左右の歩道スペースが殆どないため、残念ながら歩行者向けとはいえません。片道約30分、側方通過するクルマには常に注意が欠かせません。ところが、金沢街道から一歩裏道に入れば、鎌倉らしい閑静な景観が広がるので、辛抱して歩いた甲斐があるというものです。途中、”Children's cafe B&B Kimie"という小さな一軒家玄関口のCDのガレージセール(無料)が目に留まり、CD数枚をゲットする思わぬオマケがありました。

鎌倉随一の竹林を有する報国寺竹庭奥には茶房「休耕庵」があります。受付で抹茶付き入場料(入場料300円+600円)を支払い、孟宗竹を眺めながら一服させてもらいました。大変風情のある古刹なので、のんびりと時間を過ごすに限ります。報国寺から次の浄妙寺は金沢街道へ逆戻りして徒歩数分です。浄妙寺にも「喜泉庵」と呼ばれる茶室があって、抹茶(有料)を楽しみながら庭園を眺めることができます。

両寺とも浄妙寺バス停から徒歩数分ですので、金沢街道を歩かないでバスを利用する方が賢明かも知れません(あとでそう感じました)。最後は、鶴岡八幡宮参拝者駐車場まで引き返し、クルマで瑞泉寺臨済宗建長寺派)へ向かいました。岐れロから裏道へ入ると隘路続きで、幅員1850mmのマイSUVでの通行は冷や冷やものでした。コロナ禍が終息した暁には、電車利用の旅を断然おススメします。瑞泉寺は、京都五山第一位天龍寺西芳寺同様、開山は夢窓国師(1275-1351)です。境内北の岩壁には「天女洞」(1970年発掘復元)と呼ばれる大きな洞が彫り込まれ、水月観の道場となし、東側には坐禅窟が穿たれています。夕日の反射で少し見づらい写真になってしまいましたが、後背地の地形を巧みに利用した池泉式庭園を擁する瑞泉寺参拝は、今回の旅の大きな収穫でした。市内中心部から離れた立地のため、参拝者の少ない点が魅力でもあります。

久しぶりに鶴岡八幡宮にお参りして帰路に就きました。八幡様の特製マスクをした狛犬がなんとも愛らしく旅の疲れを癒してくれました。案の定、横浜横須賀道路までは大渋滞・・・やれやれでした。