画期的な新品種「ぽろたん」で作る栗ご飯

スポーツジムでTVを見ながらエアロバイクを漕いでいると、ときどき耳寄りな情報に触れる機会があります。

ぽろたん」という栗をご存知でしょうか?つい最近知ったのですが、渋皮が剥きやすい新品種の名称のことです。ここ数年、我が家の食卓に栗ご飯が登場しません。家内に理由を質すと、「下ごしらえに手間がかかる栗ご飯を作っても、(家族の)反応がイマイチだから」というのです。和栗は、渋皮と食べる部分の間に糊の役割を果たす接着物質があって、非常に剥きにくいのだそうです・・・一方、天津甘栗でおなじみの中国栗は渋皮と身の間がスカスカで手で剥けるのが特徴です。

2006年に、和栗にもかかわらず簡単に渋皮が剥ける新品種「ぽろたん」が開発され、徐々に流通するようになったというのです。たまたまスーパーで見つけたので、早速大きめの3Lサイズを購入して、家内に栗ご飯を作ってもらいました。栗の鬼皮に包丁で2㎝程度の切れ目を入れてオーブンで約7分加熱すると、渋皮まできれいに剥けてしまいます。侮る勿れ!加熱するだけで瞬く間に皮が剥けるこの画期的な新品種の開発は、縄文時代まで遡る1万年に及ぶ和栗の歴史においても奇蹟的出来事なのです。

詳しい栗ご飯のレシピは<ぽろたんで作る栗ご飯>というタイトルでYouTubeにアップされています。剥きやすい洋栗は香りがイマイチで栗ご飯には不向きだそうです。お手柄の歴史的品種改良を成功させたのは農研機構、正式名称は国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構といいます。鬼皮と一緒に渋皮がぽろっと剥けるから「ぽろたん」、覚えやすくて可愛らしいネーミングです。「ぽろたん」の系統図を農研機構のHPから拝借してきました。香しき和栗だというのが嬉しいですね。