9/22からメガバンク2行でATMの無料相互利用が可能になりました。これまで108円かかっていた手数料が無料になります。ATMの数は三菱が8000台、三井住友が6000台。一見、便利になったような錯覚に囚われますが、ATM利用者の便宜を考慮した結果ではありません。これからATMの台数を減らして、ATM1台にかかる維持費(月30万円とも)を削減しようというのが、両行の目論見です。世界的に見ても、昨年度、ATMの総台数は初めて減少に転じたそうです。
近い将来、みずほも巻き込んでメガバンク3行で共通化が図られるでしょう。マイナス金利の深掘りが囁かれるなか、地方銀行のお先は真っ暗、メガバンクも新卒採用を減らし経営合理化にやっきになっています。バブル期採用組も出向年齢を迎え、自然減も手伝って、銀行員の減少ペースは加速するに違いありません。新たな収益源や成長分野がまったく見えない銀行業界は、今や、構造不況業種と言えるでしょう。
一方、流通系のATM台数は、セブン銀行25000台、ローソン銀行13000台、イオン銀行6000台という具合にメガバンクを凌駕しています。これに、ゆうちょ銀行のATMネットワーク29800台を加えれば、3大メガバンクの支店網が縮小しても利用者の不便は大したことはないでしょう。
スーパーメガバンク1行とゆうちょ銀行の2行に加え、スーパーリージョナル銀行が数行あれば足りる時代がもうそこまで来ています。