会員制和栗サロン「HITOMALU」初訪問

以前から気になっていたスイーツ店、「モンブランスタイル(Mont Blanc STYLE)」が和栗サロン「HITOMALU」と改め会員制になったことを知ったのは年初のこと。気がついたときには第一期会員募集の受付は終了していました。早朝の行列に加わることを躊躇しているうちに、「モンブランスタイル」を訪れるチャンスを逸してしまったというわけです。ダメモトで追加募集の申込メールを送信しておいたところ、3月下旬、お店から返信メールが届いて一般会員登録が叶いました。

会員登録を済ませると、専用サイトから予約できるようになります。営業日は週3日(金・土・日)、カウンター6席のみですから、直前予約はかなり難しそうです。初訪問は5月1日(土)15:00~15:50ということになりました。5分前に現地集合というルールのようです。

カウンターの内側には店主の竿代さんと女性スタッフがひとり。拵える様子を目の前で見ながら、スイーツが提供されるのを待つのは初めての体験です。手入れの行き届いた店内にはジャズが流れ、居心地は上々です。カウンターには栗の木で出来たお盆が置かれ、栗を象った箸置きにお店のパンフが添えられています。

マスク越しに店主がひと品ごとにメニューの解説をして下さいます。メニューは1種類のみ、締め茶は選択できます。日本酒を選ぶつもりでしたが、この日は緊急事態宣言中ということでお酒の提供はありませんでした。5月から涼菓に添えられる季節の果実がイチゴからメロンに変わったそうです。四季折々、メニューに工夫を凝らされているのでしょう。

煎茶
お茶請け(北海道浜中産生クリーム添え栗菓子)
涼菓(自家製モンブランアイス&メロン)
主菓(モンブランデセル)
締め茶(ほうじ茶ラテ・ほうじ茶・和紅茶・日本酒等)

さしずめ、スイーツのコースといった趣向でとても新鮮でした。お目当てのモンブランは、底部から渋皮付きマロンペースト、無糖の生クリーム、円錐を4分割した小ぶりのメレンゲ台、その上に筒から絞り出された和栗のクリームが弧を描いて重ねられていきます。スポンジケーキにクリームという市販のモンブランに慣れているとメレンゲが気になるものですが、当店のメレンゲは小さく控え目で好感が持てました。つい最近、京都の有名店Sの錦糸のようなモンブランを食べる機会があったのですが、メレンゲが大きすぎて頂けませんでした。その点、脇役が出過ぎないHITOMALU印のモンブランはあくまで和栗が主役。細すぎず風味豊かな和栗クリームの方が断然好みです。

カウンター正面の棚には栗の木で作ったというカスタネットが飾られていました。店主曰く、カスタネットは元々栗の実に由来するのだとか。そんな愉しい会話も楽しみながら、あっという間に1時間が経ってしまいました。