外出するときは手ぶらを好みます。その結果、ジーンズの前ポケットにはキーホルダー、後ろポケットはカードがぎっしり詰まった財布やスマホで膨れ上がり、どうにも不格好です。こうなると、うっかりスマホや財布を落としたり掏られたりするリスクが気懸かりです。ランニングのときは小型のウェストポーチを身に着けますが、収納力に限りがあって、タウンユースには不向きです。
7月1日からレジ袋が有料化されたので、コンパクトなエコバッグを常時携帯する必要性にも迫られています。
そこで、タウンユースのみならずアウトドアでも活躍してくれそうな、使い勝手が良くて軽量なバッグを物色し始めました。当初、漠然とショルダーバッグをイメージしていたのですが、あれこれ探しているうちに、<サコッシュ>と呼ばれるバッグにたどり着きました。<サコッシュ>("sacoche")は、フランス語でカバンや袋のことで、ツール・ド・フランスに代表される自転車レースにおいてレーサーがドリンクや補給食を入れるためのバッグが発祥なのだそうです。一般的に、袋部分にマチがないため平べったくて軽量素材で作られます。同じフランス語に、<ポシェット>("pochette")という言葉がありますが、小袋というニュアンスで、こちらは元来女性向けバッグのようです。末尾にご紹介するように、フランス語にはカバンを表現する言葉がたくさんあるのですね。
石井スポーツを覗くと、店頭に多種多様な<サコッシュ>が並んでいて吃驚。思案の末、厚めの生地を使った頑丈そうな作りの米GREGORY社製<サコッシュ>(価格:5500円)を選びました。カラーは、写真のようなブラックガーデンタペストリー(2019年限定カラー)というシックな色合いにしました。外側はナイロン100%でメッシュのポケット付き、目薬やリップクリームを収納するのに便利です。内側スペースはかなりゆとりがあって、財布やスマホも十分収まります。アウトドアシーンでは地図やコースメモを収納するのに適しています。何といっても最大の利点は、身体にフィットして両手が空くということです。
いざ街を歩いてみると、年齢性別にかかわらず、<サコッシュ>を身に着けた人を大勢見かけました。ボディバッグ派を上回っている印象です。ボディバッグとの明確な違いは、ナイロンなど嵩張らない軽量素材を使っていて、マチが殆どないため身体に沿うようにフィットする点ではないでしょうか。小さく折りたたんで収納できるので、バッグインバッグとしても使える汎用性も魅力です。
値段が手頃なので、ファッションアイテムとしてもうひとつふたつ違ったタイプを探してみようかと思っているところです。
参考:フランス語のカバン
le sac à main ハンドバック
le sac à bandoulière ショルダーバック
la pochette ポシェット、(紙・布・ビニールなどの)小袋
le petit sac ポーチ
la serviette ブリーフケース、書類ケース
la sacoche (革製の)かばん
l'attache-case アタッシュケース
la valise スーツケース
la malle 大型トランク、旅行用大かばん
le fourre-tout トートバッグ、手さげ袋
le cabas デイパック、(わら・プラスチックなどで作った)買い物かご
le sac à dos リュックサック