10日、準天頂衛星みちびき4号が打ち上げられ、4機体制が整い、来年にも日本版GPSの運用が開始されます。天頂とは日本の真上のこと、準天頂衛星とは日本のほぼ真上の軌道を通過する衛星ということになります。みちびきの役割は、米国のGPSを補う信号を発信して、山間部やビルの谷間で生じるスマホなどの位置情報のずれを抑えたりするだけではなく、誤差6センチ程度の高精度な測位を可能にします。身近なところでは、自動運転による車線変更を実現してしまうとさえ云われています。トラクターなど工作機械への活用も視野に入ります。
そんな高精度な技術開発に取り組んでいる日本企業の株価は高騰しています。こうした動きを的確に察知して投資したわけでもありませんが、保有株コア(2359)の株価はこの1年で1.7倍に跳ね上がっています。内閣府の試算ではみちびきによる経済効果は2兆円とも囁かれています。米国GPSの精度は約10メートル、欧州のGalileo(ガリレオ)は約1メートルですから、みちびきの誤差6センチが如何に驚異的な精度かがお分かり頂けるでしょう。
みちびき銘柄ともいうべき企業の株価から目が離せそうにありません。中核となる銘柄(10/10終値ベース)を紹介しておきます。
デンソー(6902)先進運転支援システム
株価5751円 PER16.19 PBR1.35 予想配当利回り2.1% 過去1年上昇率約30%
コア(2359)センチメートル級測位補強信号対応の受信機製造
株価1851円 PER28.18 PBR3.06 予想配当利回り1.07% 過去1年上昇率約70%
日清紡HLDGS(3105)傘下の日本無線が測位チップ開発
株価1331円 PER12.89 PBR0.92 予想配当利回り2.25% 過去1年上昇率約30%