フランチャコルタの甘い誘惑

初夏を迎えようとするこの季節からスパークリングワインが美味しく感じられるようになります。とりあえず麦酒も悪くありませんが、アペリチフを発泡性ワインにして食欲を昂じてみるのも夏バテ防止には効果的です。

シャンパーニュ至上主義に真っ向勝負を挑むフランチャコルタの双壁、カ・デル・ボスコとベラヴィスタをそれぞれ2本ずつ仕入れて飲み比べしてみました。1995年にDOCGに昇格したフランチャコルタを代表する2銘柄はいずれも甲乙つけ難く、熟した洋ナシやヴァニラを思わせる甘いアロマが魅惑的です。グラスに注いだあとマ繊細な気泡が長く持続する点も上質なスプマンテの証です。どちらか1本選べと云われたら、ボトルシルエットの美しいベラヴィスタに軍配をあげたいと思います。

フランチャコルタの先駆者カ・デル・ボスコは1968年創業、それから8年後の1976年にベラヴィスタは誕生します。三大テノールのパバロッティが愛したワイナリーとしても知られています。飲んでみれば分かります、<シャンパーニュより美味しい>という前評判を決して裏切りません。