前作『私の中のあなた』でサラ役を演じたキャメロン・ディアスが、本作（邦題は『ナイト＆デイ』）ではロイ（トム・クルーズ）と名乗る正体不明の男に翻弄されながらも次第に惹かれていくというジューン・ハヴンス役を好演しています。前作ではノーメイクの上に丸刈り頭まで披露したキャメンロンが本作ではコメディエンヌの面目躍如といったところでしょうか。機内の銃撃戦、カーチェース、列車内の格闘シーンが次々と登場しさながら007、ゼファーと呼ばれる代物を巡って激しい争奪戦が展開します。ロイが命懸けで守ろうとするゼファーが何ものかは終盤まで観客には明かされません。ヒッチコックがマクガフィン（MacGuffin）と形容した映画の仕掛けがゼファーというわけです。全編アクション連続のこの映画、実は誰が見たってラブロマンス、ラストでトム・クルーズへのしっぺ返しを忘れないキャメロンはpretty cute、キャメロンファンは劇場までどうぞ。
