数字を使ったイディオムは数えきれません。ジャズの好きな人なら、"Take Five”を思い浮かべるのではないでしょうか。少し休憩するという意味になりますが、デイブ・ブルーベック・カルテットのアルバム「タイムアウト」に収録された独特のリズムを刻む”Take Five"で一躍有名になった気がします。
数字の2であれば、two cents(大して価値のないもの・取るに足らないもの)やin two ticks(すぐに)あたりが頭に浮かびます。
知らないとチンプンカンプンな符牒のような表現に”Catch-22”があります。アメリカの小説家ジョセフ・ヘラーが1961年に発表した同タイトルの小説がルーツとされ、板挟み状態や八方塞がりに陥った場合などに使われます。手元のWebster's College Dictionaryにも掲載されているくらいですから、使いこなせるようになるとカッコいいですね。
1. frustrating situation in which one is trapped by contradictory regulations or conditions;
2. any illogical or paradoxical problem or situation:
具体的な用例を紹介しておきます。
●I’m in a real catch-22 situation here. I can’t rent an apartment without money, but how can I apply for a job without somewhere to live?
(和訳)本当に八方塞がりの状態なんだよ。お金がなければアパートは借りられない。だけど住所なしにどうやって仕事に応募しろっての?
「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の一環で、一昨年、一人あたり10万円の特別定額給付金が支給されましたが、路上生活者など住民基本台帳に記載されていない人は対象外とされてしまいました。Catch-22はそんなやるせない状況を伝えたいとき使うのです。