「カレド・ショコラ」とワインのスペシャルマリアージュ

先週、インパクトの強い朝刊一面広告に出会いました。全15段を使う広告が一面広告と呼ばれ、全国紙の場合、掲載費用は数千万円になるそうです。細かい活字がびっしり並ぶ記事に混じって、ドーンと商品が一面に登場すれば否が応でも読者の目は釘付けになります。

9月7日付け朝日新聞朝刊に掲載されたのは森永製菓株式会社の「カレ・ド・ショコラ」の一面広告でした。スタイリッシュな形状(「カレ」= carré[フランス語]で正方形)とおしゃれなパッケージデザインで知られる「カレ・ド・ショコラ」はお気に入りのチョコレートだけに、普段ならスルーする広告の中身までしっかり目を通してしまいました。

<「カレ・ド・ショコラ」はワインに合うチョコレートとしてトップソムリエに認定されました>

と大きなフォントで記され、その下には7種類の「カレ・ド・ショコラ」のパッケージが並んでいます。右下には<この世界に、エレガントなひとときを。>と添えて、オードリー・ヘップバーンがワイングラスを前に「カレ・ド・ショコラ」を指でつまんでいる写真が掲げられています。形状といい薄さといい、絶妙な一口サイズで、ワイングラス片手に口に運ぶのにもってこいです。

とてもセンスのいい広告だと感心しました。ワインのおつまみといえば、生ハムやナッツを思い浮かべがちですが、チョコレートとの相性は決して悪くありません。苦味・渋味の成分であるポリフェノールはワインとチョコレートに共通する成分ですから、似た者同士の取り合わせとして、もともと相性はいいのです。特に赤ワインであれば、苦味が先行するハイカカオのみならず、甘いチョコレートでもバランスは悪くありません。トップソムリエ諸氏は、チョコレートの種類に応じて、相性の良さそうなワインをチョイスしています。自分なら、ハイカカオ(カカオ70)X 赤ワインフルボディの一択でしょうか。