令和の禁酒法下の<闇?営業>ならぬ<通常営業>

21都道府県に拡大発令されている緊急事態宣言の期限が今週末に迫っています。新規感染者数はようやく減少傾向に転じましたが、1都3県を中心に都市部の延長は不可避のようです。当然、酒類を提供する飲食店への休業要請も継続するはずです。これは端的に<酒類提供の禁止>を意味します。外食機会はめっきり減りました。ひとえに酒類提供が禁止されているからです。せっかくお店に出かけたとしても、酒類が提供されなければ食事は実に味気ないものになってしまいます。近年、ノンアル麦酒のクオリティはずいぶん改善されましたが、お代わりをするには至りません。酒類のカテゴリーの如何を問わず、食事とアルコールを不可分一体だと考えている多数の愛飲家にとって、目下の<令和の禁酒法>は拷問に近い仕打ちなのです。

4回目の緊急事態宣言(東京の場合)は延長されているので、いつから始まり何日経っているのかさえ、都民の大半は分からなくなっているに違いありません。緊急事態宣言慣れというより緊急事態宣言呆けに近い様相を呈しています。

7月12日発出~8月22日(42日間)→延長→8月22日~9月12日(22日間)→延長必至(9月30日までか?)

先週末、吉祥寺中心部を歩いていたら、お気に入りのとある飲食店が昼間から営業していることに気づきました。文字どおり、アルコール提供が主の飲食店ですので少し驚きました。帰宅して、当該飲食店のHPにアクセスすると、<通常営業>中とあります。<飲み放題>メニューもそのまま掲載されているので、思い切って、電話をして確認することに。

うりぼう:「食べログのメニューに<飲み放題>とありますが、ノン・アルコールなのでしょうか?」

お店側:「(店長らしき人物)電話では申し上げにくいのですが、当店はHPにありますように<通常営業>しております。」

うりぼう:「そういうことなのですね・・・あらためて予約の電話を差し上げます。」

緊急事態宣言下の休業要請はあくまでお願い。従順に休業要請に従っている飲食店への休業補償金の給付さえ滞っていると聞きます。酒類提供がメインの飲食店にとってはまさに存亡の危機。もはや辛抱の限界とばかり、<通常営業>へと舵を切ったばかりなのかも知れません。これを<闇営業>と呼ぶのははなはだ失礼というものです。さっそく、HPでメニューを確認して、緊急事態宣言解除予定日の日曜日に予約を入れました。飲食店を狙い撃ちにした<酒類提供禁止>という措置と感染拡大の因果関係はいまだに解明されていません。かすかなうしろめたさを感じながら、緊急事態宣言下、はじめて夜の飲食にチャレンジです。

(注)ネット上には<都内で20時以降やっているお店まとめ>なんてサイトが溢れています。