メルセデスSUVの末っ子AMG GLA35 4MATICを成約~GLAかGLBにすべきかそれが問題だった~

去年6月、メルセデスSUVラインアップにGLB(2020年モデル)が加わって以来、"新型GLB or 新型GLA"という実に悩ましい選択肢を抱え、心が千々に乱れること8ヵ月余り。河口まなぶさんの試乗動画を何度見たことか。紆余曲折の末、メルセデスAMG GLA35 4MATICを購入することになりました。価格が比較的手頃な新型GLA200dはガソリン車ではないので選択肢から外しました。コンパクトSUVにこだわる理由はただひとつ、我が家の駐車場幅員が3.12mしかないからです。手放すことになったC200AVG(2014年モデル)は自動運転レベル2に対応した非の打ち所のない車でしたが、最近、アウトドアライフに前のめりになっているせいで、俄然、SUVが欲しくなったというわけです。

専ら助手席に陣取る家内はサイズとスタイリング重視ですから、当初からGLA派。以前、当ブログで取り上げたように自分はboxyでメルセデスらしからぬ風貌のGLBに惹かれていました。プラットフォームは同じですから、両者の違いはスタイリングに尽きるといっていいでしょう。GLA(写真左下)が都市型SUVだとすれば、GLB(写真右下)は旧GLKのDNAを受け継ぐ本格派SUVに相当します。GLBの車高はGLAを85mm上回る1670mmで重厚感さえ感じられます。一方、GLAは軽快なスタイリングでどちらかといえばオンロードがお似合いです。通常であれば、GLA vs GLBでカニバリ(共食い)が生じるはずですが、多様化するユーザー選好をメルセデスが上手く取り込んだ格好となり、きめ細やかな差別化戦略は奏功したといっていいでしょう。

セダンからSUVへの乗り換えは最近のトレンドで、メルセデスも例外ではなくSUVのグローバル売上げが全体の35%(日本は20%)を占めるといいます。メルセデスが9車種に及ぶ多彩なSUVを取り揃えたことがそれを象徴しています。これまで、メルセデスのセグメントは最上位のSからE、C、B、Aと徐々に車格(&価格)が下がる形でしたが、これにSUVが加わって従来の価格帯秩序が壊れはじめました。GLB200dの車両価格は518万、ガソリン車のGLB250は704万円となかなかのお値段です。ここに受注生産オプションが加算されていきますから、コンパクトSUV(四駆)とはいえCクラスよりずっと高価な買い物になってしまいます。

今月に入って、フルオプションのGLB35(6月納車予定・デジタルホワイト)の商談を進めようと満を持していたのですが、残念ながら、別の顧客に先を越されてしまいました。落胆していたら、すかさず担当者から4月上旬納車前提でガソリン車のGLA35(4MATIC)(306ps)を提案されました。こちらはメルセデス日本が見込発注したフルオプションに近い車両で、気になったのはボディカラーがメタリック塗装でない点だけ。今年夏場に現行車が3回目の車検を迎えるので、4月納車という誘惑にあっさりと屈してしまいました。折しも、産業のコメと言われる(車用)半導体の品薄で、納車は各社軒並み遅れているようです。これからフルオーダーで希望車種を発注すると納期は6か月後以降になりそうです。

外観で一番印象的なのはフロントフェイスのパナメリカーナグリル。こちらはAMG専用の垂直ルーバーだけに、ユーザー満足度は最高潮に達するのです。