早春の筑波山(前篇)~【TX×YAMASTAスタンプラリー】をコンプリート~

首都圏にありながら、そこはかとなく存在感に乏しく、都道府県魅力度ランキングで常に最下位を争うのが茨城県と栃木県です。去年、8年ぶりに茨城県が最下位を脱出したと話題になりました。茨城県の観光名所と聞かれてすぐ思い浮かぶのは、偕楽園筑波山くらいです。家人は「大仏があったよね・・・」と呟きながら「牛久大仏」が出てきません。観光以外の目的でつくば研究学園都市を訪れたことがある程度で、茨城県の観光名所にはまったく不案内なのです。

ヤマスタが筑波山スタンプラリー開催中であることを知って、大雨一過の昨日、初めて筑波山(つくばさん)を訪れました。東京西部から距離にして約100km、十分日帰り圏内にありながら未踏の地だったことをひどく後悔するような素晴らしい1日になりました。早朝、高台にある筑波山神社駐車場(ここに駐車できると最短で登山口へ向かえます)から富士山が綺麗に見えました。

常磐自動車道谷田部ICをアウト、しばらく走ると双耳峰の美しい山容が視界に入ってきます。周辺にめぼしい山が見当たらないので独立峰のように映ります(実際は山地の一部だそうです)。日本百名山でありながら、標高は877m(女体山)に過ぎません。百名山の殆どが1500m超だけに訝しく感じられますが、深田久弥は原則として標高1500m以上という選定基準以外に「品格(山格)・歴史・個性」を兼ね備えていることを重視しています。筑波山を詠んだ歌は、万葉集に25首所収されている上、百人一首でも詠まれているのです。「筑波嶺(つくばね)」や「紫峰(しほう)」という雅称もよく知られています。

<筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる>(陽成院

立派なお社の筑波山神社で参拝を済ませ、開催中のふたつのYAMASTAスタンプラリー(神話・八景)のチエックポイントをすべて網羅できるコースを組み合わせました。合計CTは約3時間です。筑波山には次のように複数のコースが設定されていて、自在に組み合わせることによって、俄然、楽しみ方が違ってきます。

【御幸ヶ原コース】筑波山神社~御幸ヶ原(ケーブルカー筑波山山頂駅)

【白雲橋コース】筑波山神社(むかって右手)~弁慶茶屋跡地~女体山

【おたつ石コース】つつじヶ丘~弁慶茶屋跡地(白雲橋コースに合流)~女体山

筑波山神社→(白雲橋コース登り20分)→酒迎場分岐→(迎場コース登り40分)→つつじヶ丘→(おたつ石コース登り40分)→弁慶茶屋跡地→(白雲橋コース登り40分)→女体山山頂→(15分)→筑波山山頂駅→(15分)→男体山山頂→(15分)→ケーブルカー(8分)→宮脇駅

あらかじめ登山口を確かめておきながら(コースメモに筑波山神社右手へと補記)しておいたにもかかわらず、ケーブルカー乗車駅の宮脇駅方向に歩を進めて引き返す羽目に。今回は家族連れだったので、正直、面目ありませんでした。

昨日のように天気さえ良ければ、メインコースの【御幸ヶ原コース】と【白雲橋コース】の二者択一より、つつじヶ丘を廻るコースの方が霞ヶ浦(琵琶湖に次ぐ規模の湖です)を近距離で一望できるので、終日筑波山で過ごせる方にはベストプランとしておススメしたいコースです。

後篇でコース後半に現れる奇岩・怪石を紹介していきたいと思います。