コロナイヤー2020年の有馬記念を振り返って~「牝馬の年」を象徴するレースでした~

師走の風物詩、第65回有馬記念(中山・芝2500m)は4歳牝馬のクロノジェネシスが制覇。クロノ(母親の名前)は「時」を表すギリシア語、ジェネシスが「創世記」、さしずめ<時の創世記>、なかなかいいネーミングではありませんか。2019年のリスグラーシュに続く牝馬連覇で今年のGIは終幕しました。

新型コロナウイルス感染拡大で、2020年はシーズン当初から無観客レースでの開催が続きました。競馬はそもそも屋外スポーツ、開催中止に追い込まれなかったのは僥倖でした。しかも、インターネット投票がJRAの馬券売上の7割を占めるため、無観客でも影響は軽微でした。売上の10%は国庫に上納されるので、JRAはコロナ禍にあって大変な優等生企業でもあるのです。

今年の古馬混合芝GIは、10レースのうち9レースで牝馬が優勝するという異例尽くめの展開でした。ジャパンCを引退レースに選んだ歴代最多芝GI・9勝のアーモンドアイの快走は永く記憶に刻まれることでしょう。その牝馬の年」を象徴するかの如く、一番人気クロノジェネシスが期待通りの走りで春秋グランプリレースを制覇し、牝馬の風は中山競馬場に吹き渡りました。

国枝調教師曰く、イライラしたりフケ(発情)があったりと牝馬の育成にはとかく苦労がつきもの。されど、アーモンドアイを筆頭に性格のいい牝馬は特別な苦労とは無縁で、むしろレース運びをはじめ物覚えが早く利点も多い由。牡馬の体格的な見劣りも近年解消しつつあるようです。

例年、約10万人のファンが観戦するといわれる有馬記念も、新型コロナ対策で厳しい入場制限がなされ、わずか2542席が抽選発売されるにとどまりました。通常、出走寸前まで購入できるはずの馬券が、14時迄で打ち切り(ウインズは14時に営業終了)。即PATで午前中に本命中心に購入、午後にウインズに出向いてネットで購入できない単勝複勝を組み合わせた「応援馬券」を買うつもりでしたが、もたもたしていたら、間に合いませんでした。ウインズ14時閉館を知らない競馬ファンも多かったようで、ツィッターには恨み節が溢れていました。

とまれ、投票結果は上々、大いに溜飲を下げました。外したと思った枠連(5-7)に2着の11番人気サラキア(同枠に2番人気フィエールマン)が入っていて救われました。"All's well that ends well !" 終わりよければすべて良しとしましょう。

的中払戻: (単勝) 9 250円 (ワイド) 9-13 270円 (枠連)4-7 380円