本場ドレスデンのシュトレンは実に美味しいのです!

2年前、ドレスデンからやってきたドイツ人男性Sさんをボランティアでジブリ美術館にお連れしたところ、後日、大きなシュトレン(「坑道」という意味のドイツ語発音に従いました)が本国から届きました。粉砂糖がたっぷりまぶしてあっていかにも甘そうなお菓子という勝手な思い込みから、それまでシュトレンを敬遠してきたのですが、食べてみるとこれが実に美味しいのです。ドライフルーツやアーモンドがふんだんに練り込まれてあって、甘さはむしろ控え目。特に生地がしっとりしている点が気に入りました。

シュトレン発祥の地はドレスデン。本来はクリスマスまでの4週間にあたるアドヴェント(イエス・キリスト待降節)に、少しずつスライスして頂くのが世の習いだそうです。スライスしたシュトレンの形状は、あたかも幼子イエス・キリストを産着でくるんだかのようです。クリスマスシーズンに登場する焼き菓子のひとつと思いがちですが、キリスト教由来の食べ物だという点はしっかり押さえておかないといけません。

巷でクリスマス・イルミネーションが点灯するこの時期を迎えると、さまざまなシュトレンをデパ地下や洋菓子店の店頭で見かけるようになります。早速、ドイツ王室御用達で評判のエミール・ライマン社の「プレミアム オリジナル ドレスデン シュトレン」(750g・税込5940円)を注文すると、ブラックの立派な缶に入ったシュトレンが届きました。缶を開けると、シュトレンは赤いビロード地の袋に納まっているではありませんか。高級感溢れる見た目に違わず、本当に美味しいのです! すぐに食べてしまいたい衝動を封印して、少しずつ、味の変化を楽しむことにしましょうか。

クリスマスシーズンが来るたびにリピートオーダーしてしまいそうな予感がします。