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八重山諸島めぐり(2/3)〜竹富島篇〜

石垣港から竹富島までフェリーで10分。天気さえ良ければ埠頭から竹富島を望めます。石垣港離島ターミナルにはユーグレナという冠がついています。2018年4月から5年間、ミドリムシ培養を手掛ける株式会社ユーグレナネーミングライツを取得したからです。ターミナル内にはユーグレナ飲料の自販機があります。同社の子会社八重山殖産株式会社は、石垣市所在のクロレラユーグレナを生産拠点なのですね。

余談はさておき、フェリーは思ったより高速であっという間に竹富島へ運んでくれます。往復チケットを買うと少し運賃が割安になります。

あらかじめ、水牛車観光の新田観光(集落西側)に予約しておくと、マイクロバスで港と水牛車観光の出発点との間を送迎してくれます。帰りの乗船時刻を受付に伝えておくと便宜です。水牛車観光の所要時間は30分、費用は1500円です。定員が20名なので、ハイシーズンの予約はマストです。

屋根のついた水牛車で、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている集落をのんびりと回る体験は、他所では味わえない竹富島観光のハイライトです。こんな風景が戦前は沖縄のあちこちで見られたはずなのに、沖縄戦で無惨に喪われてしまいました。それだけに、竹富島の集落は大変貴重な文化遺産です。保存地区はサンゴの白砂が敷き詰められ、舗装は禁止されています。かなり重たい客車を引いて集落の角地を巧みに曲がる水牛は、道のりを覚えているだけではなく内輪差も心得ているのでしょうか。水牛の体温は39度前後。途中、2か所で水浴びをすると元気を回復して客車を力強く引っ張ってくれます。現在、竹富島には水牛が30頭。由布島で飼育されるのだそうです。道すがら、ガイドさんの謳う安里屋(あさとや)ユンタは、異国情緒たっぷりで聞き惚れてしまいました。ユンタは竹富島に伝わる民謡、田植え歌なのだそうです。

民家の赤瓦屋根に鎮座する様々な表情のシーサーを眺めていると、雑念から解き放たれ、心が和みます。

水牛車観光を済ませたら、帰りの船の時刻まで、島の西側を中心にひたすら歩きました。途中、レンタサイクルを利用する観光客に幾度となく追い越されました。集落の入口に聳える魔除けの巨木スンマシャーの木を横目に、海岸線へと歩を進めます。かつて西表島への船着場だった西桟橋、遠浅のコンドイビーチ、その先の星砂の浜(星の砂を売店で売っています)を徒歩で回ると、1時間半くらいは必要でしょうか。途中、環境保護の観点から、売店や自販機の類いは皆無。喉をカラカラにしてようやく集落までたどり着くと、「ちろりん村」というカフェバーが営業中でした。キンキンに冷えたオリオンビール(沖縄県ではシェア5割超)を飲んだら、生き返りました。外観は伝統建築ながら内装はとてもオシャレで、店主の応対もナイス。次回も是非立ち寄りたいスポットのひとつです。

移動中、コンドイビーチ周辺でリゾートホテル建設に反対する幟を何度も見かけました。なにしろ、竹富島の住民は170戸362人。ガイドさん曰く、住民全員が顔見知りだそうです。すでに開発許可を取得した業者に対して、激しい反対運動が繰り広げられるのは至極当然な気がします。竹富島には「星のや竹富島」(2012年6月オープン)がありますから、もうリゾートホテルはたくさんということでしょうか。サンゴ礁が隆起して出来た河川のない竹富島には水源(以前は仲筋井戸から汲み上げていたそうです)が殆どないため、現在、水は石垣島から海底送水管を通して供給されています。新たなリゾート開発は、水の奪い合いを意味します。穿った見方をすれば、星野リゾートの従業員も島民ですから、競争相手潰しなのかも知れません。観光に依存する島嶼地においては、自然保護との両立は悩ましい問題に違いありません。星野リゾートのような大資本の進出が、竹富島の将来に暗い影を落としているように感じました。

こうして複雑な思いに囚われ乍ら、竹富島半日観光は終了。17:20の石垣港行きフェリーに乗船しました。