唐津の「ぐい呑」を買う〜「備前の徳利、唐津のぐい呑み」〜


しぶや黒田陶苑で毎年この時期に開催される「双頭ノ酒器展」に足を運びました。今年の夏の異常な暑さのせいでしょうか、9月の声を聞くや、どんこ椎茸の味噌焼きでも肴に無性に盃を傾けたくなりました。ひと口に酒器と云っても、猪口や徳利に始まり、片口や燗つけのちろりなど様々なかたちが存在します。長いときを経て、酒を愉しむための豊かな器文化が醸成されてきた証左です。


なかでも、「ぐい呑」は収集対象になるくらい人気があります。盃より少し大きいサイズのせいか、造形に工夫の余地が多そうそうです。焼締が好みなので備前の「ぐい呑み」を重宝していますが、「備前の徳利、唐津のぐい呑」というしぶや黒田陶苑のパンフはしがきに惹かれて、藁灰を混ぜて焼成されるという「斑唐津」(西川弘敏作)と「美濃唐津」(鈴木都作)の「ぐい呑み」2点を買い求めました。共箱が出来て手元に届くのは数週間後、お酒を育むという「ぐい呑み」ですから、ふさわしいお酒を探さなければなりません。

写真上は、ギャラリーでひと目ぼれした金重道明さんの備前徳利と小山冨士夫さんの絵唐津酒觴です。この取り合わせは最高です。