嬉しい頂きもの〜空也もなか〜

昨夜、ボランティア仲間の女性から「空也もなか」が手に入ったと嬉しい電話がありました。予約しないと手に入らない東京の代表的なお土産のひとつですから、取るものも取り敢えず自転車を飛ばして女性宅を訪れ、受け取って参りました。

実はこれには裏話があります。昨秋、漱石山房記念館で行われたボランティア研修に参加した際、カフェで「空也もなか」を頂こうと思っていたら館内見学後にはすでに売り切れ(見学前にはあったのに!)。帰路バスのなかで、ひとしきり愚痴っていたら、よく「空也もなか」を調達されるというくだんの女性が近いうちに入手してくれるというのです。


銀座並木通りのお店では餡から拵えるそうで1日にせいぜい8000個前後しか出回りません。『吾輩は猫である』に「空也餅」(冬場限定)が登場する縁もあって、漱石山房記念館のカフェで「空也もなか」が提供されると知ったときはしめたと思いました。ところが、穴場と思いきやカフェでも大人気のようで、「空也もなか」争奪戦は依然熾烈なのです。


畳職人だった初代が、大政奉還後職を喪い上野・池之端で始めた和菓子屋さんが「空也」です。創業は明治17年、初代が関東空也衆という踊り念仏の集まりに加わっていたことから屋号が「空也」になったそうです。「空也もなか」のかたちがひょうたん型なのは、空也が叩いたひょうたんに由来します。

うっすら焦がした皮と餡の取り合わせが絶妙で穏やかで懐かしい味がします。季節限定品の大福茶や煎茶と一緒に頂くと最高です。