箱根・湯河原の旅(1)〜大涌谷の今〜

3年ぶりに大涌谷を訪れました。2015年6月、箱根火山が観測史上初めて噴火して大涌谷周辺への立ち入り規制が禁止されていましたが、去年の7月26日に規制が一部解除されたからです。小規模な水蒸気噴火だったとはいえ、大涌谷に4つの新しい火口が開いたといいますから、大涌谷園地(標高1044m)の景観がどのように変化したのかずっと気になっていました。


大涌谷園地駐車場は午前9時に開門となるので、それより20分ほど早く現地に着くように東京を出発。案の定、開門待ちの車の行列ができていましたが30分ほどで入場が叶いました。車で訪れる場合、16:40には閉門してしまうので注意が必要です。

噴火前の2014年に訪れたときは、延長600mの自然研究路を歩いて噴煙地にかなり接近することができましたが、周辺のハイキングコースと共に立入りが禁止されていました。玉子茶屋で黒たまごを作る様子をまじかで見ることもできなくなってしまいました(販売はされています)。規制が全面解除に至っていない証左です。

冠ヶ岳に向かって左手、蒸気井が設置してある広大な谷から猛烈な勢いで火山性ガスが噴出しています。土砂は以前とは様変わりで濃い黄緑色に変色していました。早雲山までロープウェイが走っていますので搭乗して望遠レンズを使って「地獄谷」の景観をカメラに収めました。その日はときおり強風が吹いて、ロープウェイはかなり揺られました。改札ではガス対策のペーパータオルが手渡され、ゴンドラ内にはガスの臭いで気分を害する人のために救急箱も設置されていました。

噴火警戒レベルは1に引き下げられたとはいえ、火山活動は依然活発でガス警報器が赤色で点滅すると避難しなければなりません。関東では屈指の観光地だけに、今後の火山活動の動静が気懸りです。快晴のGW初日、背後に聳える富士山は大涌谷とは好対照の美しさでした。