個人向け国債キャンペーンの原資が減るとキャッシュバックも減りますね!

昨年12月5日、財務省が平成29(2017)3月募集分から募集発行事務取扱手数料を見直すと発表しました。財務省のHPには次のように書かれていました。

(見直し前)

個人向け利付国庫債券(固定・3年)    額面100円あたり40銭
個人向け利付国庫債券(固定・5年)    額面100円あたり50銭
個人向け利付国庫債券(変動・10年)   額面100円あたり50銭

(見直し後)

個人向け利付国庫債券(固定・3年)    額面100円あたり20銭
個人向け利付国庫債券(固定・5年)    額面100円あたり30銭
個人向け利付国庫債券(変動・10年)   額面100円あたり40銭

         (※)上記手数料には消費税額及び地方消費税額は含まれておりません。

その結果、証券各社のキャッシュバックも3月取扱い分から固定債で20銭、10年の変動利付債で10銭も目減りすることになりました。MRFに待機資金としてプールしていた資金の一部を先月末駆け込みで「10年変動債」に充てて、5万円をゲットしたところです。投資金額の0.5%に相当する大盤振る舞いの原資は、冒頭で述べた事務取扱手数料に他なりません。


証券会社はすでに4発行分からキャッシュバックする金額の引き下げに動いており、個人向け国債の人気に陰りが出るかも知れません。一方、マイナス金利下の今、「10年変動債」の最低利回りは0.05%と保証されているので、将来これ以上下がる可能性はありません。さらに、金融緩和政策にいつか終止符が打たれれば、金利上昇の恩恵に預かることも可能です。

おまけに1年経てば、ノーペナルティで中途換金可能です。年金受給者や投資が不得手な人にはベストバイの金融商品であることに違いはありません。キャンペーンの魅力はやや減殺されたものの、「10年変動債」はインフレリスクに強く最強の流動性を有した商品である点を改めて反芻した方が良さそうです。