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医学部合格後に待ち受ける試練〜留年リスクを考える〜

2月に入り、大学入試もいよいよ本番を迎えます。受験を迎えるお子さんが首尾よく合格を果たされ、光り輝く春を迎えられんことを心から祈念しております。

めでたく合格を勝ち取ったあとについてはあまり話題にもなりませんが、就活ということになるのでしょうか。流石に親の出る幕はありませんね。

今日は、偏差値エリートがこぞって目指す医学部の合格後に待ち受ける試練について、考えてみたいと思います。正直なところ、息子が医学部に進学するまでそんな試練が待ち受けていようとは思いも寄りませんでした。それは、合格して初めて知った「留年」という名の思わぬ陥穽のことです。

振り返れば、自分の学生時代(法学部)に留年を余儀なくされる同級生がいなかったわけではありません。感覚的には、同級生の5%前後だったような記憶があります。第2外国語の単位を落として留年というのが典型的なパターンだったと思います。しかも、それは学業放棄に等しい所業のせいであって、理由は誰がみても明らかです。遊び呆けていたり部活に勤しむあまり授業に出ないわけですから、当然の結果です。それでも、教官が温情をかけて救済措置を講じることもあったように思います。

ところが、医学部の留年事情はこうした親の理解とは裏腹に全く様相が異なるのです。難関を潜り抜けた俊秀が集う国公立大学医学部の留年率が極めて高いことをご存じでしょうか。

4年次を迎える息子曰く、3年間(医学部は6年なので就学期間の半分に相当)で2割近い同級生が必修科目を落とすなどして留年を余儀なくされたのだとか。本人も2科目追試を受けて切り抜けたようです。医学部の定員は100名前後と極めて少ないため、誰が脱落したかすぐに分かってしまうのだとか。医学部の場合、教養科目を除けばすべてが必修科目なので、文系のように仏(ほとけ)教官の授業ばかりを選択して難を逃れるという裏ワザが使えないという事情もありますが、そもそも試験慣れした学生が何故かくも高い確率で留年させられてしまうのでしょうか。

息子が通う大学が特殊なわけではありません。昨年2月、広島大学医学部では神経解剖学の追試を受けた全員(121名)が不合格になるという驚くべき事件が起きています。落第者の数が尋常ではないので、さすがに再度追試を行って救済したのではないかと想像しますが、本来であれば121名全員留年ということになります。
























さらにネット上でこんな書き込みをみつけました。

(国公立大学医学部のケース)
• 山形大学は2012年2年→3年で26名もの留年者を出した→かなり厳しい
• 新潟大学は2013年2年→3年で18名もの留年者を出した。また毎年20人ほど落
ちることで有名→かなり厳しい
• 滋賀医科大学はストレートで進級出来るのは6〜7割
岡山大学医学部は2014年からカリキュラム変更。専門過程が前倒しになり忙
しくなりそう。また国試100%合格を目指すらしい。
九州大学は生化学で20人くらい留年するらしい。また臨床科目で過去問が使
えなくなった。
名古屋市立大学は仮進級なし。カリキュラムもきつい。


概ね、国公立医学部の学生が卒業まで最短6年のストレートで進級できる確率は60%〜70%前後ではないかと推測します。開業医の子弟が大勢いると思われる私立大学医学部に至っては、医師国家試験の合格率を上げるためにさらに厳しいハードルを設けていて、進級率はもっと低いようです。私大医学部の授業料は法外な金額ですので、医師国家試験の合格率が志願者数を上げ良質な学生確保するための前提条件というわけです。以下のサイトに私立医学部の年度別留年者数がアップされていますが、驚くべき留年率の高さです。

http://www.saijuken.com/swiki/index.php?%C7%AF%C5%D9%CA%CC%CE%B1%C7%AF%BC%D4%BF%F4

医学部の高い留年率は、人の命を預かる医師養成課程が厳格に運用されている証左で歓迎すべきことではありますが、医学生の質の低下も気になるところです。また、医学教育の在り方にそもそも不備があるのではと勘繰りたくもなります。

いずれにせよ、医学部は合格してからが厳しいのだということを受験生も親も自覚しておいた方が良さそうです。次回は、留年のコストについて検証してみたいと思います。