イSム表参道店を訪ねて〜思わず二体買ってしまいました〜

年初に高島屋日本橋店にディスプレイされたイSムの仏像をたまたま目にしてから、その精巧な出来栄えをもう一度じっくり見てみたいと思い、イSム表参道店を訪れました。場所は骨董通りとぶつかる246の路地を西へ少し入ったあたりです。

イSムブランド初の直営店というだけあって、さながら瀟洒な美術館のようでした。百貨店では展示スペースも限られているため、イSムの仏像が見たければこちらを訪れることをお薦めします。

前後しましたが、イSムが手掛ける仏像とは国宝・重文級の仏像のミニチュア・レプリカのことです。パンフレットに依れば、先ずシリコン製の精巧な型を拵え、造形されたパーツを丁寧に磨きあげ組み立てた後、もっとも手間暇のかかる手彩色という工程を経て完成だそうです。素材には樹脂と石粉を混ぜ合わせたポリストーンが使われているのだとか。

芸大美術館ミュージアムショップで販売されているだけではなく、多摩美大の図書館にはイSムの仏像が勢揃いしているのだそうです。美大のお墨付きだけに出来栄えは申し分ありません。

半時ほど美しくディスプレイされた仏像群を眺めてから、阿修羅像(standard)と掌サイズの空也上人像(TanaCocoro)を買い求めました。一番人気は阿修羅像だそうです・・・(納得)、家内がニッチェに飾りたいと申すので奮発してしまいました。自分は書斎の棚にと康勝の空也上人像を選びました。高さは18.8センチながら、口から放たれた6体の阿弥陀仏は幅わずか2ミリ、肉眼では判別不可能なサイズです。美しい弥勒菩薩風神雷神と並ぶと、遊行僧の空也上人像はひときわ異彩を放って見えました。

立体造形物の精巧なレプリカを見つけると忽ち所有欲が頭をもたげてきます。書斎のアクセサリーになって久しいグエル公園大階段のドラゴンやノートルダム大聖堂のシメールの脇に、空也上人像が鎮座することになりそうです。