「鴨、京都へ行く。-老舗旅館の女将日記-」を欠かさず見ています

火曜日夜9時放映のドラマ「鴨、京都へ行く。」を毎週欠かさず見ています。監督は「東京ラブストーリー」や「ロング・バケーション」を手掛けた永山耕三氏、世間では「ガリレオ」の視聴率が断トツのようですが、地味なテーマを扱いながらこちらもいい線行っていると思います。

ドラマの舞台は京都の老舗旅館「上羽や」、松下奈緒さん演じる上羽鴨が亡き母の跡目を継いで慣れない老舗旅館の女将役に挑むという設定です。主人公上羽鴨は、財務省を辞し退路を断って京都に舞い戻ります。

老舗旅館と云えば響きは悪くありませんが、宿泊経験のある方は寧ろ少ないのではないでしょうか。ホテルに押され、京都にかぎらず日本全国、老舗旅館の経営が楽ではないことは容易に想像がつきます。「上羽や」もご多分に漏れず台所事情は火の車です。女将としてやっていく覚悟はしたものの、老舗旅館のおもてなしの本質を理解しない新米女将の立ち居振る舞いは、仲居さんはじめ全従業員から総スカンを食らいます。

合理的思考の持ち主ゆえに、新米女将は幾多の壁にぶつかります。しかし、失敗にめげず一所懸命に取り組む主人公の姿を見て、仲居頭や男衆ら古参従業員が次第に心を開いて女将を助けに廻ります。新米女将の成長物語、これからの展開が楽しみです。

こうしたストーリーもさることながら、「梅垣や」女将役を演じる若村麻由美さんの艶やかな和服姿も見逃せません(男性ファンをかなり引きつけていると思います)! そして、毎回、さりげなく紹介される京都老舗旅館ならではのおもてなしも見所のひとつです。一部をご披露しておきます。

(第1話)和久傳一休菓子「しの」(鴨に出されたお茶菓子)・あぶり餅(今宮神社門前)
(第2話)洗い屋(和風呂の掃除を専門に手掛ける職人さん)(素材は檜ではなく高野槇
(第3話)甘春堂「貝合わせ」(お茶菓子)
(第4話)打ち水(お迎えの準備ができたという合図であって意味のないしきたりではない)
(第5話)甘春堂の「あさつゆ」(支配人が持参する手土産)・出町ふたばの「かしわ餅」